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Lofree FLOW 徹底レビュー:タイプ音が気持ち良すぎる神メカニカルキーボード

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Lofree(ロフリー)が販売するFLOWは、とんでもなくスムーズな打ち心地のロープロファイルメカニカルキーボードだ。

リニア(赤)・タクタイル(茶)など軸の選択肢もあり、後からキースイッチの交換も可能、しかも内部がシリコンパッド・ウレタンパッドにより丁寧に静音化され最高のタイプ音が得られるなど、現状市場に出回っているメカニカルキーボードとしては最高水準の品だ。

HHKBやメカニカルキーボードなど、”1ランク上”のキーボードに興味が出てきた人は、ぜひともLofree FLOWを選択肢に入れるべきだ。

本記事では、メカニカルキーボードを4台、Bluetoothキーボードを2台所有するキーボードマニアな筆者が、Lofree FLOWを詳細にレビューしつつ、激推しの理由を紹介していく。



どれを選ぶ?Lofree FLOWのバリエーション

Lofree FLOWは、日本のAmazonで「LOFREE Direct」という出品者から購入するか、Lofreeのグローバル公式サイトで購入することができる。

公式サイトで購入すると、中国から発送されるため届くまでに1週間ほどの時間を要するが、送料も無料で、記事執筆時点では、日本のAmazonよりも5千円ほど安価に購入することができる(FLOW:159ドル×155円換算=2.4万円)。

一方、日本のAmazonで購入すると、Amazon Prime適用で、最も到着が早い。

一長一短だが、価格重視で、本体以外のアクセサリも選びたい人はLofreeのグローバル公式サイトを、早く届いて欲しい人はAmazonでの購入をお勧めする。

Lofree FLOWのバリエーションとしては、本体色に白、黒が存在する。

後ほど詳しく紹介するが、本体色によってスイッチの種類も決まり、白はリニアスイッチである「Ghost」スイッチが、黒はタクタイルスイッチである「Phantom」スイッチが採用されている。

筆者が購入したのは、本体色は白だが、「Phantom」スイッチを採用しているという若干イレギュラーなモデルで、製品在庫入れ替え前のストックを購入したものと思われる。

また、本記事では84キーのコンパクトモデル(FLOW84)を紹介しているが、100キーでテンキーなども備えたフルキーボードモデル(FLOW100)も存在する。

Lofree FLOW開封の儀:エレガントな外観

筆者はグローバル公式サイトからFLOW84を購入し、中国で発送されてから5日後に到着した。

到着した箱は、頑丈ながらお洒落な感じで、シルバーのワンポイントが入っている。

中身は説明書、本体、配線のシンプルな内容だ。

Lofree FLOWの本体はUSB-Cポートなので、USB-AからUSB-Cに接続するケーブルが付属している。

USB-CプラグがL字型になっているため、本体上部に横向きに挿すことができる。

ロープロファイル・メカニカルキーボードとは

Lofree FLOWは、「メカニカルキーボード」のうち、特に「ロープロファイル」と呼ばれる種類に分類される。

メカニカルキーボードとは、各キーの下に個々に独立した「スイッチ」が配置されており、一般的なキーボードよりもタイピング感に優れ、スイッチを交換すればカスタマイズや修理も可能という利点がある。

スイッチは軸とも呼ばれ、打ち心地を大きく左右するので、これをコレクションしている人もいるくらいだ。

メカニカルキーボードには、キーの高さによってロープロファイルとハイプロファイルの2種類がある。

筆者が持っているハイプロファイルのメカニカルキーボード(左)と、Lofree FLOW(右)を横に並べてみた様子が以下である。

ロープロファイルのメカニカルキーボードは、キーの高さが低く、打鍵時の指の疲労感を軽減することができる。

ただし、最も普及しているのはハイプロファイルと思われるので、ロープロファイルだとスイッチ/軸の選択肢が限られるというデメリットはある。

以下は、Lofree FLOW(上)とパンタグラフ式で薄型のMX Keys Mini(下)を並べてみた写真である。

ロープロファイルメカニカルキーボードは、メカニカルキーボードの中で薄型とはいえど、通常のノートPCについているペラペラのキーボードなどと比べると、当然かなりキーが分厚い。

その分、打ち心地が良いので、ぜひ体感して欲しいところだ。

メカニカルではない通常のキーボードから乗り換える場合、いきなりハイプロファイルに移行するよりは、ロープロファイルは馴染みの高さに近いので、より早く慣れられるだろう。

Lofree FLOWのデザイン・質感レビュー

Lofree FLOWは、英字(US)配列で、75%レイアウトと呼ばれる84キーのFLOW84と、100キーのFLOW100が存在する。

JIS配列は存在しないので、US配列を使うしかない。

筆者が購入したのはFLOW84で、デスク上で使うのも、持ち運びにも便利なコンパクトサイズだ。

FLOW84にはテンキーはないが、Functionキーや、Home, End, PageUP, PageDOWNなどの特殊キーが含まれる。

ちなみに筆者は長年のUS配列派だ。見た目もごちゃつかず、記号が打ちやすく、日英切り替えもキーボードショートカットが使えてすぐ慣れるので、US配列を使ったことがない人も、ぜひとも挑戦してみて欲しい。

本体の側面と底部はアルミニウム製で、外観は非常に高級感があって、所有欲を満たしてくれる。

サイドにある金色のガスケットには、Lofreeのロゴが印字されており、おしゃれなワンポイントになっている。

なお、背面上部のスタンドは固定されているため、角度の調整はできない。机の上に置くと、常に手前に向かって若干の傾斜をした状態になっている。

Lofree FLOWのキーキャップは、安価なキーボードによく使われているABSよりも、耐久性がずっと高いPBTプラスチック製だ。

PBTを用いたキーボードは、長期間使っているキーボードでよく発生する「テカテカ感」も生じにくいので、長年使い続けることができる。

また、Lofree FLOWのキーキャップは、印字が消えることがほぼないDye-subという印刷技術が用いられているので、文字部分も耐久性に優れている。

キーキャップも、スイッチ同様に変更することができ、将来にわたってカスタマイズを楽しむこともできそうだ。

ちなみに、Lofree FLOWは、568gというペットボトル1本分くらいの重さなので、職場やカフェに持ち歩くことも不可能ではない。

持ち運びに際しては、傷や汚れを防ぐためにケースが欲しいところだが、同じ75%レイアウトのライバル製品、Nuphy社のAir75用のNuFolioケースに窮屈ながら一応収まる。

理想的には、公式サイトで39ドルと安くはないが、Lofree FLOW専用ケースを購入した方が良さそうだ。

若干窮屈さは感じるが、裸で持ち歩くよりは随分マシなので、筆者はLofree FLOWNuphy NuFolioのセットでバックパックに入れて持ち歩いている。

また、バックライトと、サイドのRGBライトが備わっており、暗い場所でも使用できる。

サイドのRGBライトは8色から選択でき、Fnキー+右矢印キーで色変更ができる。Fnキー+左矢印で点灯/消灯のパターンを変更できる。

Lofree FLOW、打鍵感とタイプ音が良すぎる

英語圏のキーボードマニアの間では、コトコトコトコト…と非常に静かで心地の良いキーボードのタイプ音を、「Thock」と表現する。

Lofree FLOWは、Thockしまくりで、本当にタイピングしていて気持ちいい。

筆者は、5年以上前からキーボードの世界にハマってしまい、メカニカルキーボードの自作にもチャレンジして、自分のキーボードが「Thock」してくれるように、大変涙ぐましい努力をしてきた。

キーを押した時に、金属音・かちゃかちゃ音がしないように、キーボードの内部に吸音材を仕込んだり、キースイッチがスムーズになるようにスイッチの内部にルブリカント(潤滑剤)を塗ったり、スペースバーを支えるスタビライザーを高級品に代えてみたり・・・

本来、メカニカルキーボードを自分好みに仕上げるには、大変な手間がかかるものなのだ。

ところがLofree FLOWは、購入して箱を開けた直後の時点で、実に完璧なスイッチの押し心地と、あまりに綺麗なタイプ音、すなわち「Thock」サウンドを叶えてしまっていた。

今までの自分の努力がなんだったのかと思うほど、完成度が高いのだ。

それもそのはず、公式サイトの仕様を確認すると、細部に非常にこだわりが感じられる。

出典:lofree.co「Flow84」製品ページ

一般的なメカニカルキーボードの構造は、上からキーキャップ→キースイッチ→スイッチの位置を決めるプレート→心臓部である電子基盤(PCB)→メタルケースというのが普通だ。

このままでは、金属の隙間に空洞ができてしまい、音が反響してコトコト音が得られなくなってしまう。

Lofree FLOWは、PCBの上下をシリコンパッド、高機能ウレタンフォーム(Poron)で挟み込んでおり、空洞を埋めて、吸音する工夫が凝らされている。

凝った自作キーボードと同様のクオリティを、既製品で実現しているLofree FLOWは、キーボードマニアにもオススメできる至極の品なのだ。

3種類から選べるキースイッチの種類

Lofree FLOWのキースイッチは、購入時には本体の色(ホワイト/ブラック)によってスイッチの種類も決まっており、2種類のキースイッチから選ぶことができる。

本体色が白ならばリニアスイッチ、本体色が黒ならばタクタイルスイッチだ。

Lofree FLOWは、「ホットスワップ」対応なので、購入後に自分でキースイッチを外して、別のスイッチに挿し替えることも可能だ。

Lofreeは、3種類のロープロファイルスイッチを開発しており、リニア・タクタイル以外の選択肢もある。

いずれも、Cherry MXに追いつき追い越せで成長している中国のキースイッチメーカーKailhと共同開発されたロープロファイルスイッチである。

スイッチが壊れてしまった時には、そのスイッチだけを新品のスイッチと入れ替えれば使い続けられる。

リニアスイッチを購入したが後からタクタイルにしたくなった、など、購入後に打ち心地が気に入らなかったら、別のスイッチを購入してくればよく、カスタマイズの幅が非常に広いのが魅力である。

有線&Bluetooth(3台)も使える利便性

Lofree FLOWは、背面のスイッチで、USB接続による有線モードと、Bluetoothによる無線モードの切り替えができる。

自宅のデスクでは充電がてら有線で使用しておいて、外出時にはノートPC、タブレット、スマホの3台に接続して使用する、といった使い方が可能である。

Lofree FLOWは、Windows、macOS、iOS、Androidといった主要なOSにすべて対応しているため、筆者であれば手持ちのMac, iPhone, iPadを簡単に切り替えながら快適にタイピングができとても便利だ。

デバイスの切り替えも非常にスムーズで、キーボード右下の「Fn」キーと、数字の1,2,3キーを同時に押すことで、3つのデバイスとのペアリングや、ペアリング済みのデバイスの接続切り替えができる。

通常、メカニカルキーボードの自作キットなどを購入すると、Bluetoothに対応していないPCBが使われていることも多く、筆者はわざわざUSBをBluetoothに変換するデバイスのUSB2BT PLUSを購入して代用していた。

打ち心地もデザインも妥協することなく、有線+Bluetoothが完璧に使えるLofree FLOWは、これまでの苦労をなくしてくれて非常にありがたい。

ちなみに、USB-C接続でバッテリーを充電することになるが、3時間の充電で40時間の使用が可能となっている。毎日8時間使用したとして、平日5日間はバッテリーが持つ計算だ。

リマッピングやソフトウェアについて

例えば特定のキーが不要な場合に、他のキーの役割を割り当ててしまうことをリマッピングと言う。

カスタムキーボードの中には、そういったキーマップ変更のためのソフトウェアが付属する製品もあるが、Lofree FLOWは、残念ながら専用ソフトウェアは用意されておらず、マクロの設定やマッピングの変更などをキーボード側で行うことはできない。

ただ、PC側でキーマップの変更を行うことは当然可能だ。

筆者の場合、Mac Book Air側でKarabiner Elementsというソフトを入れて、CapsLockキーをControlキーに割り当てたりしている。

キーボード側でキーマップ変更ができると、別のデバイスに接続したときにも同じ設定が使えるというメリットがあるのだが、Lofree FLOWの場合は、デバイスごとにKarabiner Elementsなどのアプリを入れて設定する必要があるということだ。

総評:初のメカニカルキーボードはLofree FLOWを買うべし!

Lofree FLOWは、多くの人がカスタムメカニカルキーボードに求める要素が全て詰め込まれた、それでいて誰でも簡単に入手できるキーボードの理想系だ。

コトコトコト…という打てば打つほど癖になるクリーミーな打鍵感、ロープロファイルによる指の疲労感の軽減など、長年のメカニカルキーボードユーザーの筆者としても大満足な仕上がりとなっている。

マルチデバイスとのペアリングが可能なBluetoothなど、利便性の妥協もなく、これだけの完成度のメカニカルキーボードを2万円台で購入できるのは非常にありがたい。

これからは、「ちょっといいキーボードが欲しい」という友人がいたら、とりあえずLofree FLOWを第一選択肢としてオススメすることになりそうだ。



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