
最近ではオフィスでスニーカーを履くことも普通になってきたが、個人的には、さすがにカラフルなランニングシューズを職場で履くのには抵抗がある。
履き心地を重視しつつも、革靴のような見た目で、オフィスカジュアルから日常生活まで使えるスニーカーが理想だ。
筆者は、これまでも様々なブランドのスニーカーを試してきたが、ついに「今後ずっとこれを買い替え続けよう」と思える最高のスニーカーを見つけた。
それが、オニツカタイガーの「LAWNSHIP 3.0」である。ユニセックスで、男女問わず履ける。
スニーカーとして優れた履き心地と耐久性を持ちながら、見た目はツヤツヤの革靴という高級感を兼ね備えているのが最大の魅力だ。
アッパーに天然皮革と人工皮革が組み合わされていながら、レザー素材とは思えないほど軽量で、手に持った時に「かるっ」とビックリするほどだ。
本記事では、様々な「革靴風スニーカー」を渡り歩いてきた筆者が、実際の写真を交えながら、現在1軍で愛用しているオニツカタイガーの「LAWNSHIP 3.0」を詳細にレビューする。
ワンサイズアップ&Amazonの返品無料で試着がおすすめ
「LAWNSHIP 3.0」は、スリムなフォルムで、購入する際には、普段の靴よりワンサイズアップするのが無難だと思われる。
筆者の場合、27cm, 27.5cm, 28cmを試着した末に、結局28cmを購入した。
オンラインでのサイズ選びは難しいが、「LAWNSHIP 3.0」はAmazonでも販売されており、Amazon Fashionのポリシーのおかげで、試着後の30日間返品送料無料で購入することができる。
サイズが合うかどうかが不安な靴であっても、複数サイズを注文してサイズが合わなければ返品・・・なんてことができてしまうので、「店舗に行かないと試着できない」という悩みから解放される。
記事執筆現在、AmazonでのLAWNSHIP 3.0の在庫は潤沢にあり、店舗での価格と変わらない価格で購入することができる(ポイントがつくので若干お得)。
筆者は、数駅先にオニツカタイガーの店舗があったため試着しに行ったところ、最近のインバウンド需要の影響で、店舗が超混雑していて大変だった。
実はオニツカタイガーは海外人気が高く、アジアからの観光客が家族全員で5〜6足一気に購入していたり、試着用のソファーは観光客で埋まって座る場所がなかったり、大繁盛中なのだ。
本記事で紹介する「LAWNSHIP 3.0」も、一定の人気があるようで、2店舗巡ってようやく在庫を見つけることができた。
店舗に行くのが面倒な人は、迷わずAmazon公式から購入するのがおすすめだ。
LAWNSHIP 3.0 のミニマルで上品なデザイン

オニツカタイガーの「LAWNSHIP 3.0」は、クラシックなテニスシューズを現代的にアップデートしたスニーカーだ。
全体的に装飾を抑えたシンプルな見た目で、定番の「ブラック」モデルであれば、一見するとプレーントゥの革靴のような印象すらある。
それでいて、ソール(靴底)にはEVA素材を採用し、かかと部分には衝撃緩衝材fuzeGELが内蔵されており、通勤などで長時間歩いても足への負担が少ない。

アッパーに天然皮革が使用され、ソールも高いクッション性を有するにも関わらず、他社のスニーカーと比べて、非常に軽量なのも嬉しい。
当サイトで過去にレビューした同じく革靴風の見た目のonのスニーカー「THE ROGER Advantage」と比べると、THE ROGER Advantageが片足260g(24.5cm)であるのに対し、LAWNSHIP 3.0は片足185g(24.5cm)と、驚くほど軽量だ。
装飾要素は、アッパーの外側サイドにある小さな「Onitsuka Tiger」の刺繍と、タン部分の刺繍のみである。
ステッチや通気口も目立たないので、「スニーカーっぽさ」はかなり抑えられている。

また、全体的に柔らかいので、靴紐を縛ったままの状態でも、指でカカトを引っ張ることで、靴べらなしでも履くことができた。
踵は光沢のある素材で補強されており、なんだかんだでやってしまいがちな脱ぎ履き時に踵を踏む悪い癖も、ある程度は耐えてくれそうだ。

総じて、社内履きやビジネスカジュアルの靴として履いても、一見スニーカーとは気づかれにくいほど洗練されたデザインだ。
「スニーカーの快適さ」と「革靴のきちんと感」を両立した一足と言える。
日本ブランドならではのコスパの高さ&入手しやすさも魅力

オニツカタイガーは日本のブランドなので、円安が続く昨今、価格帯も日本国民にとってはかなり良心な設定になっているように思う。
実際、ヨーロッパのオニツカタイガー公式サイトでは、「LAWNSHIP 3.0」が140ユーロ(約22,000円)で販売されている。
日本での「LAWNSHIP 3.0」のAmazon販売価格は15,400円である。
当サイトで過去にレビューしたスイスブランド「on」が販売する革靴風のテニススニーカー「THE ROGER Advantage」は17,600円と若干高額な上に、ほぼ常に品切れしており、次にいつ購入できるか分からない。
「LAWNSHIP 3.0」のような定番デザインのスニーカーは、履き潰しても同じものを新調するであろうから、より安価に日本でいつでも購入できるのはありがたい。
筆者も、これまでonを含め様々なブランドの革靴風スニーカーを試してきたものの、ついに長年愛用でき、毎日履いて履き潰したらいつでも新品が入手できるモデルを見つけることができて、非常に嬉しい。
「LAWNSHIP 3.0」と「テクシーリュクス」どちらを選ぶ
こうした革靴のフォーマルな見た目と、スニーカーの軽やかな履き心地を両立するアプローチには、大きく2種類存在するように思う。
一つは、あくまでスニーカー/テニスシューズとしての機能がベースにあり、その見た目を人工皮革などを活用して、フォーマルな見た目に近づけているケース。
今回紹介したオニツカタイガーの「LAWNSHIP 3.0」や、onの「THE ROGER Advantage」は、まさにテニスシューズを源流とするモデルであり、この系譜である。

一方で、あくまでストレートチップやプレーントゥの革靴でありながら、「スニーカーのような」履き心地を追求したASICSのテクシーリュクスのようなアプローチもある。
ASICSとオニツカタイガーはブランドこそ違えど同じ会社であり、「LAWNSHIP 3.0」と「テクシーリュクス」のどちらを選ぶべきか迷う人もいるかもしれない。
筆者は両方所有しているが、一度「LAWNSHIP 3.0」の快適さを味わってしまうと、テクシーリュクスを履くのは避けてしまいがちになっているのが実態だ。
「絶対に革靴を履かねばならない」というドレスコードが厳しめの職場や職種、あるいは冠婚葬祭のような場面では、テクシーリュクスを履かざるを得ないシーンもあるだろう。
一方で、普段のオフィスカジュアルやオフタイムまでカバーした汎用性と快適性では、LAWNSHIP 3.0が勝る。長時間履いていても全く疲れないし、人工皮革を混紡したスニーカーならではの柔らかさと軽さが魅力である。
ビジネスカジュアルの範囲であれば、「LAWNSHIP 3.0」は十分に革靴ライクに見える。
もし、あなたの職場が「スニーカーとバレたら怒られる」レベルのフォーマルな職場なのであれば、テクシーリュクスを勧めるが、それ以外の場合は「LAWNSHIP 3.0」にした方がいい。
総評:ビジネスシーンにぴったりの見た目と快適さを両立

以上で紹介した通り、オニツカタイガーの「LAWNSHIP 3.0」は、オフィスワーカーには非常にありがたい・理想的なシューズだ。
革靴のようにきちんと感のあるルックスながら、スニーカーならではの軽さ・歩きやすさを持ち、通気性も高いので、オフィスで丸一日履いたままでもムレたり疲れたりしにくい。
ミニマルな黒一色のデザインはスーツにも溶け込み、どんなビジネスカジュアルスタイルにもマッチする。
また、日常のケアや耐久性の面で見ても、革靴よりも優れているように感じる。
天然皮革が使用されているため、雨天時に大きく濡れた場合などは注意が必要であろうが、普段は布切れで軽く拭くくらいでピカピカの艶感を維持することができる。
筆者は、通勤しない週末であっても、LAWNSHIP 3.0をメインで使用しているくらいには、スニーカーとして気に入っている。日常から通勤まで、一つの靴で全てこなせるので、コストパフォーマンスも高く評価できる。
もしあなたが「スニーカー通勤したいけどラフすぎるのは抵抗がある…」と悩んでいるなら、是非とも「LAWNSHIP 3.0」を検討することをお勧めする。