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新登場「Ollama」の使い方:ついにチャットUIが実装!オフラインでオープンソースLLMが使える神アプリ

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2025年7月30日(現地時間)、オープンソースAIモデルをローカル環境で利用する上での定番アプリ「Ollama」が、待望のチャットUIアプリをリリースした。

「Ollama」は、MacやWindowsなどのPC上に、DeepSeek, Llama, Gemma, Qwen といったオープンソースの大規模言語モデルを、非常に簡単にダウンロードしてきて、ローカル環境でAIとチャットができるツールだ。

ただ、従来は、ダウンロードしてきたLLMとのチャットは、以下の画像のようにターミナル上でコマンドを使って行う必要があった。

ターミナルに慣れているプログラマー・エンジニアであれば支障はないが、非エンジニアのユーザーにとっては、非常に使いにくかった。

今回、そんな「Ollama」が、ChatGPTのようなチャットインターフェースを搭載した新バージョンのアプリをリリースした。

これによって、誰もが使い慣れたチャットアプリ風の画面で、あらゆるオープンソースLLMとのチャットを楽しむことができるようになる。

本記事では、そんな「Ollama」の新アプリの主要機能をまとめるので、オープンソースLLMをローカル環境で動かしてみたい人は、ぜひ参考にしてほしい。



AIモデルのダウンロードとチャット

Ollamaのアプリを新たにダウンロードするか、既存アプリを最新版にアップデートすると、システムトレイのOllamaのアイコンから「Open Ollama」を選択すると、チャットUIを起動できるようになる。

Ollamaアプリ自体が、以下のようにChatGPTのようなAIチャットアプリ風のインターフェースに進化したのだ。

Ollamaで利用可能なモデル一覧から、ローカルで使用したいLLMを選んだら、モデル本体をPC上にダウンロードする必要があるが、これまでは、ターミナルでモデルを入手するコマンドを打ち込む必要があった。

新アプリでは、チャットボックス右下でチャットしたいモデルを選択し会話を始めると、自動的にモデルのダウンロードが開始される。
(もちろん、すでにダウンロード済みのモデルとは、直ちにチャットを開始できる。)

また、サイドバーを表示すれば、チャット履歴を遡ることができたり、新規チャットを開始できたり、一般的なAIチャットアプリと遜色ない使い心地となっている。

従来のようにコマンドラインで実行していると、チャット履歴の管理などが面倒だったので、初心者にとって、これはかなり有難いアップデートだろう。

PDFファイルのドラッグ&ドロップも可能に

また、新しいOllamaアプリでは、単なるテキストチャットだけでなく、ファイルの読み込みも可能になった。

LLMに読ませたいファイルを、チャットウィンドウにドラッグ&ドロップするだけで、会話のコンテキストとしてファイルの中身を利用することができる。

例えば、アメリカ政府が7月に公開した『AIアクションプラン』のPDFをダウンロードしてきて、ドラッグ&ドロップでOllamaに投げ込む。

その上で、Gemma 3 (12Bパラメータモデル) に、「アメリカ政府は、オープンソースAIモデルを支持しているか?」という、PDFの中身に関する質問をしてみた。

すると、ちゃんとPDFファイルの中に記載されている情報を理解した上で、的確に回答をしてくれた。

なお、筆者の使用したPCが、M3 MacBook Air (16GB) なのでマシンパワーがなく、PDFファイルも20ページ以上あるので、PDFの後半のページは削除して軽量化した上で読み込ませた。

プログラムコードやテキストのドラッグ&ドロップも可能に

PDFと同様に、例えばPythonのスクリプトファイル.pyなども、チャットウィンドウに直接ドラッグ&ドロップして、その内容に関するチャットが可能である。

例えば、適当なPythonファイルを用意して、その意味をMarkdown形式の文章で解説させてみる。

コードの中身を解釈して、Markdown形式で整理せよ、という指示に、的確に対応してくれている。

Gemma 3 12B サイズのモデルであれば、MacBook Air でも十分実用的なスピードで動作するので、非常に使いやすいインターフェースも手伝って、色々な用途がありそうだ。

マルチモーダル(画像)にも対応

Ollamaは、2025年5月のアップデートでマルチモーダルエンジンを追加し、Llama 4, Gemma 3, Qwen 2.5 VL などの画像認識に対応したモデルについては、画像の送信も可能になっていた。

今回のアップデートで、画像ファイルについても、チャットウィンドウに直接ドラッグ&ドロップすることが可能になった。

適当に見つけてきたフリー素材のパンダの画像をドラッグ&ドロップして、画像の内容をマルチモーダル・ビジョンに対応したGemma 3に聞いてみる。

この画像の動物は何か、と質問してみると、正確にジャイアントパンダであると読み取って、写真の状況まで解説してくれている。

コマンドライン版も引き続き提供中

今回のアップデートによって、直感的なUIで、初心者でもどんどん進化するオープンソースLLMの恩恵をローカルで味わうことができるようになったのは嬉しい。

チャットUIが不要で、これまで通りピュアなコマンドラインツールとして使用したいというユーザーは、公式のGithubのリリースページから入手できるという。



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