
Nothingから2025年7月24日に発売された「CMF Phone 2 Pro」は、4万円台という驚愕の低価格でありながら、高級感とデザイン性、優れたカメラ性能、十分すぎる処理能力を兼ね揃えたAndroidスマートフォンだ。
iPhoneやPixel、Galaxyなどのフラグシップスマートフォンは、10万円超えも当たり前になってきた。しかし、そんな高級スマホの性能を持て余している人も多いはず。
価格を半分に抑えつつ、数年前の高級スマホ並みの性能が手に入る「CMF Phone 2 Pro」は、是非とも購入を検討すべきクオリティの1台だ。
特に、Nothingならではのスタイリッシュな外観デザインと、非常に完成度の高いNothing OS 3(Android 15 ベース)の操作性は、同価格帯の中華スマホと比べても、如実にクオリティが高いと感じられる。
本記事では、発売日に「CMF Phone 2 Pro」を入手した筆者が、豊富な写真とともに、その使い心地を徹底的にレビューしていく。
2025/7/28 現在「CMF Phone 2 Pro」のお得な購入方法
Nothingの公式直販サイトでは、8+256GBモデルのみ購入可能で、定価は47,800円だ。現時点では、Amazonや楽天などで販売開始されておらず、ポイントや割引を得る手段はほぼない。
現在オススメの購入方法は、楽天モバイルを経由する方法だ。
他社からMNPをしてCMF Phone 2 Proも同時購入した場合、最大16,000ポイントが還元され、実質31,900円で購入できる。
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CMF Phone 2 Pro 開封の儀
「Nothing」は、2020年にロンドンで設立された新興スマホブランドであり、独特のスタイリッシュなデザインと、非常にコストパフォーマンスの高い端末で知られている。
Nothingのスマホラインの中でも、「CMF Phone」シリーズは、費用を抑えながらも高級感あるデザインのミッドレンジ端末である。
「CMF Phone 2 Pro」は、価格の割に非常に優れたカメラ、大型ディスプレイ、大容量バッテリーなど、現代人に必要十分なスペックを備えている。
筆者が購入したのは、「CMF Phone 2 Pro」のブラック(8GBメモリ/ 256GBストレージ)で、価格はなんと47,800円。
外箱からも、Nothingらしいデザインセンスが光る。

同梱物も非常にシンプルな構成で、予め保護フィルムが貼られた本体、TPUクリアケース、USB-Cケーブル、お洒落なSIMピンのみである。
充電器は同梱されていないので、別途用意する必要がある。とはいえ、最近では自宅にUSB-C充電器が既にいくつかある人が大半であろう。

それでは本体デザインをより詳しく見ていこう。
CMF Phone 2 Pro のデザイン・質感レビュー
なんといっても CMF Phone 2 Pro の外観の特徴は、大きな3眼カメラ、Nothingらしい剥き出しのネジのデザイン、本体右下の「Accessory Point」だろう。
ネジやAccessory Pointを外すと、純正のストラップ、キックスタンド、カードホルダーなど、さまざまな純正アクセサリーを装着することができ、独特のカスタマイズも楽しめる。
背面はポリカーボネート製で、ザラザラした霜降り感のあるデザインだが、表面はサラサラしており触り心地がいい。

6.77インチの大画面を備えるため、サイズはかなり大きい。手のひらが大きめの男性が片手で持ったのが上の写真である。
また、同価格帯のAndroidスマホ Oppo Reno 13 A (6.7インチ)や iPhone 12 (6.1インチ)と並べてみると以下のようになる。CMF Phone 2 Pro が最も縦に長い。

また、背面カメラは、レンズが円形に囲まれた独特のデザインで、Oppo Reno 13 A や iPhone 12 のようなカメラの周囲の四角形の出っ張りがない。

横からOppo Reno 13 A や iPhone 12 と並べて見たのが以下の写真である。CMF Phone 2 Pro のフレームはアルミ合金で、厚さ7.8mmと十分にスリムである。
CMF Phone 2 Pro のカメラバンプは、横からみると無印のiPhone 12と比べ、結構出っ張っているように見える。

付属のTPUケースをつけると、カメラ部分の出っ張りもしっかりとカバーされる。
購入時にソフトケースが付属するのは嬉しい。ケースは薄手で透明なので、本体のデザインの良さも損なわずに活用することができる。

なお、本体はIP54(防塵・防滴)に対応しており、日常の水濡れに耐えられる仕様となっている。
IP54は防塵・防水性能を示すIPコードで、
- IP5x:粉じんが若干入っても機器の動作に支障が出ないレベルの「防塵」
- IPx4:あらゆる方向からの水の飛まつに対して「防水」
つまり「ほこりが多少入り込んでも問題なく、どの方向からの水しぶきにも耐えられる」ことになる。
CMF Phone 2 Proのディスプレイレビュー
CMF Phone 2 Pro のディスプレイも、4万円台の格安スマートフォンとは思えないほど美しい。
iPhone 16 Pro などのフラグシップスマホと見比べてみても、素人目にはほとんど画面の繊細さに違いは感じない。

野外での視認性も非常に高く、ピークHDR輝度 3,000 nit /屋外輝度 1,300 nit とされている。
公称ピーク輝度が 1,200 nit の Oppo Reno 13 A 、iPhone 12 と日光下で並べてみても、CMF Phone 2 Pro の方が、確かに少し明るいように感じられた。
真夏の晴天下でも、見にくさを感じずに快適に使用することができる。

iPhone と並べて見ても、ベゼルも十分に狭く、格安スマホ感は全くない。フロントカメラもパンチホール型で、左右に液晶スペースがあるので、本体サイズを最大限に活かして大画面を楽しめる。
また、CMF Phone 2 Pro は4万円台という価格帯でありながら、120 Hz の高リフレッシュレートにも対応している。
リフレッシュレートが高ければ高いほど、1秒間に画面が更新される回数が多く、ゲームや映画などの動きが早い映像を視聴する際に、スムーズに表示される。
アプリの操作や画面の切り替わりなども滑らかになるので快適だ。

ディスプレイだけを見せられて、価格を教えられなければ、iPhone 16 などの最新のフラグシップスマホと判別するのは結構難しいだろう。
4万円台という脅威の低価格スマホでありながら、このクオリティは非常に嬉しいポイントである。
CMF Phone 2 Proのカメラ性能をライバル機と徹底比較

CMF Phone 2 Pro は、インカメラ1つ、背面カメラ3つを備えている。この価格帯のスマホでは珍しく、光学2倍ズームの望遠レンズも備えている。
レンズ | 仕様 | 特徴 |
---|---|---|
メイン | 50 MP | 焦点距離24mm、大型センサーで明るく自然なボケ |
望遠 | 50 MP 光学2倍ズーム | 焦点距離50mm、ミッドレンジでは非常に珍しい望遠レンズ |
超広角 | 8 MP | 焦点距離15mm、夜間はノイズ多め |
フロント | 16 MP | 焦点距離24mm |
実際に数日使ってみて、他のスマホと写真を見比べてみても、CMF Phone 2 Pro は、カメラ性能がかなり高いと感じた。
4万円〜5万円程度のミッドレンジスマホは、筆者も当サイトで過去に多数レビューしてきているが、その中でも優れている方だと思う。
ここでは、比較対象として、同時期に発売された同価格帯の「Oppo Reno 13 A」と、整備品価格が同じく4-5万円台となっている「iPhone 12」を使って、CMF Phone 2 Pro のカメラとの比較検証を行ってみた。
メインカメラの日中使用(vs Oppo Reno13 A / iPhone 12)
まずはメインカメラを見ていく。
以下は、CMF Phone 2 Pro で撮影したもの。かなり綺麗に葉の表面のディテールまで映し出すことができており、一昔前の格安スマホでは考えられないほどのクオリティだ。

次が、ほぼ同価格で購入できる「OPPO Reno13 A」で同じ場所を撮影したものだ。

以下が、それぞれの写真をズームアップして、横並びにしてみたものだ。
よーく見比べてみると、CMF Phone 2 Pro (左)の方が、OPPO Reno13 A (右)よりも、よりシャープで、花びらや葉の表面の表現力が高いように感じられる。

また、iPhone 12 とも比較を行ってみよう。
iPhone 12 は、発売から数年が経っているとはいえ、当時のAppleのフラグシップ技術が詰め込まれているだけあって、当サイトの過去のAndroidレビューでも、4-5万円台のミッドレンジAndroidがなかなか勝利できない高い壁だったりする。
まずは、CMF Phone 2 Pro で撮影した写真が以下である。

同じ場所で、iPhone 12 で撮影した写真が以下だ。かなり近いクオリティの印象ではあるが・・・。

写真の一部にクローズアップして、細部を見比べてみると、わずかに iPhone 12 の方が、ディティールがシャープで表現力があるように思われた。
花びらの表面のシワなどは、CMF Phone 2 Pro (左)よりも、 iPhone 12 (右)の方がしっかりと描写できているように思われる。

しかし、CMF Phone 2 Pro もかなりいい勝負をしており、これだけズームインして見比べなければ違いがわからないほどに進化しているのは間違いない。
スマホ代を節約したい・スマホに10万円は出したくないが、カメラのクオリティも妥協したくない・・・という我儘なユーザーには、まさにCMF Phone 2 Pro をオススメしたい。
メインカメラの夜間使用(vs Oppo Reno13 A)
CMF Phone 2 Pro は、特に夜間の性能が、同価格帯の他機種に比べて、改善しているように思われる。
日中の明るい時間帯であれば、この価格帯のスマホでも問題なく撮影できることが多いのだが、夜になるとかなりノイズ処理で画像が潰れてしまうことが多いのだ。
実際、CMF Phone 2 Pro を、同価格帯の Oppo Reno 13 A と夜景性能を比較すると、よりノイズが少なく、より見やすい写真を撮ることができた。
まずは、以下がCMF Phone 2 Pro で撮影した夜景の写真だ。
ミッドレンジのAndroidスマホでは、この時点で見るからに粗々の写真になることも多いが、CMF Phone 2 Pro の夜景写真は、クリアでノイズも少なく、パッと見で悪くないクオリティに感じられる。

以下はOppo Reno 13 A で撮影した写真だ。低価格スマホにありがちなノイズ処理のモヤっと感・ディティールの潰れ感が少し気になる。

拡大して見てみると、細部のクリアさ・ディティールの再現度は、CMF Phone 2 Pro の圧勝と言っていいかもしれない。
CMF Phone 2 Pro (左)が細部の文字も判別可能であるのに対して、Oppo Reno 13 A (右)の場合はノイズ処理で文字が潰れてしまっている。

もちろん、流石に最新の iPhone 16 Pro の夜景性能などと比べると圧倒的に劣るものの、日常生活でちょっと夜間の写真も撮りたい、程度の使い方であれば、CMF Phone 2 Pro はかなり妥協できる水準に達していると思う。
5万円以下の格安スマホとしては、筆者が過去にレビューしたAndroidスマホの中で、最も夜間の撮影性能が高いかもしれない。
Nothing独自のユーザーインターフェースとアプリ
CMF Phone 2 Pro は、Android 15 をベースとした Nothing OS を採用している。
デザインにこだわりのある Nothing ならではで、モノクロのUIとドット風アイコンで、アプリやソフトウェアについても、どこかレトロ感のある独特の世界観になっている。
XiaomiやOppoなど、多数の中華Androidスマホをレビューしてきた筆者だが、UIやUXの面では、Nothingが一番好みである。
無駄な広告アプリなどが含まれず、デザインの統一感があり、操作性やカスタマイズ性も非常に高いので、iPhoneなどからの乗り換えにも適していると思う。
余計なプリインストールアプリが一切ない素晴らしい体験
なにより嬉しいのは、中華スマホにありがちな「ブロートウェア(使う頻度のない無駄なプリインストールアプリ)」が全くないことだ。
Androidスマートフォンを購入したら、最初からFacebookやTikTok、ホテル予約サイト、ゲームアプリなどが大量にインストールされていた経験はないだろうか。
格安スマホには、広告としてそうした無駄なアプリがプリインストールされており、購入直後にまずは無駄なアプリを消すことから始めなくてはいけないことが多い。
その点、CMF Phone 2 Pro は、購入直後から、非常にシンプルで美しい。
無駄なプリインストールアプリはなく、Google純正の生のAndroidに近い状態で使用開始できる。

Nothing OS 純正のカメラアプリやギャラリーアプリなどは、Nothingのドット風デザインのアイコンとなっている。それを除けば、Googleの純正アプリしか含まれていない。
最初から何も設定を触らなくても、以下のようなすっきりしたホーム画面で使用できるのが嬉しい。

Nothingのアイコンパックで容易にお洒落カスタマイズ
また、Nothingのデザインを最大限に味わいたければ、サードパーティーのアプリも含めてアイコンをモノクロに変更できるアイコンパックが用意されている。
ホーム画面のカスタマイズで、アイコンパックを適用すれば、すっきりしたホーム画面に瞬時にカスタマイズできる。

ダークモード、ライトモードのNothingテーマが用意されている。
ダークモードでNothingのアイコンパックを適用すると、以下のような感じになる。Androidのカスタマイズを楽しみたい人にとっても、非常に完成度が高いデザインが予め使えるようになっているのは嬉しいはずだ。

豊富なウィジェットやカスタマイズの選択肢
また、ホーム画面に配置するウィジェットも、Nothing純正のデザイン性に優れたウィジェットがあらかじめ多数用意されている。

画面上からスワイプするメニューなども、アイコンの配置などをカスタマイズできる。
自分が使いやすいようにホーム画面、メニューなどをカスタマイズしながらも、Nothingのデザインによる統一感を維持することができる、優れたUXとなっている。

AI機能とショートカット
また、CMF Phone 2 Pro には、本体の側面に物理ボタンで「Essential Key」というショートカットボタンが用意されている。
このボタンから、音声の文字起こしや、画面キャプチャの保存など、Nothing OS が備えているAI機能を利用することが可能である。

画面で何らかの作業をしている時に、Essential Keyを長押しすると、画面をキャプチャしつつ、それに音声メモやテキストメモを追加することができる。

また、そのままEssential Keyを長押しし続けると、音声の録音が始まり、喋った内容が文字起こしされてテキストメモとして保存される。

これによって、何かCMF Phone 2 Proで作業をしている時に、画面のメモをとってあとで実施するタスクとして保管しておきたい、といったシーンで、ボタンを押すだけで瞬時にスクショ〜音声メモ〜文字起こしまでがシームレスに実行できる。
日本語の文字起こしの精度は、Whisper v3 LargeなどのPCで実行する高性能なAIモデルと比べると見劣りするものの、大筋の文意は十分に読み取れるレベルのクオリティだ。
しかも、AIによって画面キャプチャや音声の内容が読みとられ、どのような趣旨のメモなのかが簡潔に要約され表示されるのも地味に便利だ。
実験的な機能として、これも中々面白く、実用的なレベルに達していると思う。
嬉しいおサイフケータイ対応!マイナンバー対応も期待?
CMF Phone 2 Pro は、日本市場向けに FeliCa に対応しており、おサイフケータイを利用できる。
したがって、SuicaやiD、QUICPayなどの主要電子マネーサービスを、CMF Phone 2 Pro でも利用することができる。

ただし、2025年7月27日(日)現在で試してみたところ、マイナンバーカードの読み取りのための「マイナポータル」アプリは、Google Play Store で検索しても表示されず、CMF Phone 2 Pro は未対応なようだった。

過去にも、Nothing のスマホは、発売時点では「マイナポータル」に対応していなかったが、その後対応リストに加わったことがある。
今回もハードウェア的には対応可能なはずなので、そのうち公式に対応がアナウンスされることを期待したい。
現時点では、マイナポータル・マイナンバーカードへの対応が明示されていないので、マイナ対応がマストである、という人は、少し購入を待つか、Oppo Reno 13 A などの現時点で対応済みの端末を購入するのが良いだろう。
CMF Phone 2 Proの CPU・GPU パフォーマンス
CMF Phone 2 Pro のチップは、「MediaTek Dimensity 7300 Pro」という台湾の半導体メーカーのチップセットを採用している。
ミッドレンジ向けのチップなので、最新のiPhoneやPixel、Galaxyなどには流石に処理性能は及ばない。しかし、一般のユーザーが、Webブラウジング、LINEやInstagramなどのSNS、YouTubeなどの動画視聴など、普通の使い方をする場合には、十分過ぎるほどの処理性能を有する。
実際、筆者が数日間使ってみる中で、処理の遅れやラグ、もたつきを感じたことは一度もない。
現代のスマホは、性能が向上しすぎて、高負荷のゲームをプレイするヘビーユーザーなどを除いては、10万円超のスマホと、5万円以下のスマホの性能の違いを、体感することはほぼないはずだ。
一応、ベンチマークテストも行ってみた。
CPUの性能を測定するベンチマークテストとして広く知られている「Geekbench 6」のアプリを入れて計測したところ、シングルコア1013/マルチコア2964だった。

このスコアを、SamsungのフラグシップスマホGalaxyシリーズと比べてみると、2020年発売のGalaxy S20 FE(シングルコア933/マルチコア2657)、2022年発売のGalaxy S21 FE(シングルコア1127/マルチコア3015)に匹敵するスコアである。
また、同価格帯のライバル機「Oppo Reno13 A」を上回るスコアとなっている。
ざっくり言えば、3-4年前のフラグシップスマホに近い処理能力を誇り、普通の使用には全く支障がない高パフォーマンスと考えておいて良いだろう。
機種 | 発売年 | シングルコア | マルチコア |
---|---|---|---|
CMF Phone 2 Pro | 2025 | 1013 | 2964 |
Oppo Reno13 A | 2025 | 943 | 2689 |
Oppo Reno11 A | 2024 | 890 | 2273 |
Galaxy S21 FE | 2022 | 1127 | 3015 |
Galaxy S20 FE | 2020 | 933 | 2657 |
また、あまり本来意図されている使い方ではないだろうが、高負荷の3Dレンダリングのテストも行ってみた。
3Dゲームを遊ぶためのGPU性能をテストする「3D Mark」で、「Wild Life」という高負荷の3D描写のテストを行った。
結果は、平均FPSが18.89、総合スコアが3155であった。

Oppo Reno13 Aは平均FPSが15.42、総合スコアが2575であったので、3D性能でもCMF Phone 2 Pro が勝利した。
ちなみに、2020年発売のGalaxy S20 FEが3784、2019年発売のGalaxy S10が3230である。
3Dゲーミング性能については、5年前のフラグシップ機程度の実力、と考えておくと良い。
原神などの超負荷の高い3Dゲームを快適にプレイするのは難しいだろうが、そもそもそれはCMF Phone 2 Proの意図されているユーザー層ではないだろうから、生活上の支障は全くない。
機種 | 発売年 | 平均FPS | 総合スコア |
---|---|---|---|
CMF Phone 2 Pro | 2025 | 18.89 | 3155 |
Oppo Reno13 A | 2025 | 15.42 | 2575 |
Oppo Reno11 A | 2024 | 13.67 | 2282 |
Galaxy S20 FE | 2020 | – | 3784 |
Galaxy S10 | 2019 | – | 3070 |
現代のスマホに求められる主要機能は全部盛り
5万円以下の格安スマホでは、eSIMに対応していなかったり、フラグシップ機に比べて我慢を強いられることも多い。
しかし、CMF Phone 2 Pro は、フラグシップ機と比べてもほとんど劣るところがないほどに、基本機能を非常に充実させてきている。
CMF Phone 2 Pro を購入しておけば、現代のスマホ生活で利便性を高めるのに必須の主要技術は、大体使うことができるイメージだ。
嬉しい日本国内キャリアのeSIM対応
まず嬉しいのは、日本モデルのみ eSIM が有効になっていることだ。物理SIMカードが不要で、本体の中に直接キャリアのSIM情報を書き込める。
このことからも、Nothing が日本市場をかなり重視していることが伺える。
物理 SIM+eSIM+microSD の同時利用も可能になっており、2回線を維持しながら、本体の容量をSDカードで拡張することもできる。

デュアルSIMやSDカードにも対応
CMF Phone 2 Pro の SIMトレイを引き出して見たのが以下の写真である。ハイブリッドトレイとなっており、SIMカードか、microSDカードを挿入できる。
トレイの表裏に、それぞれSIMカードを入れるか、片面にmicroSDカードを入れることが可能だ。
最大2TBのmicroSDに対応しているため、写真やビデオを大量に撮影する人など、本体容量が不足する場合にはSDカードで拡張可能なのも嬉しい。

画面内指紋認証や顔認証にも対応
光学式の画面内センサーで、指紋読み取りに対応している。
マスクを着用している際や、夜中のベッドの中でも、指紋でロック解除ができて便利である。

iPhoneのFaceIDに慣れている人であれば、顔認証を有効にして見ても良いだろう。
ただし、iPhoneのような赤外線センサーを駆使した高セキュリティの顔認証ではなく、単純なカメラ画像認証と思われるため、指紋と比べるとセキュリティには劣る。
ただ、画面内指紋認証の読み取りスピードは非常に早く、また正確で失敗も少ないので、基本的には指紋認証さえオンにしておけば快適に生活することができるだろう。
5000mAhの大容量バッテリーで1日長持ち
CMF Phone 2 Pro は、5,000 mAh もの大容量バッテリーを備えているので、本当に丸一日使用していても、全然充電がなくなることはない。
無線充電には対応しておらず、また充電スピードも33Wとなっている。
5,000 mAh を33Wでフル充電するには、おおよそ1時間半ほどを要することになる。
価格帯を考えれば、100W超の高速充電や、無線充電に対応していないのはやむを得ないところだろう。大容量バッテリーがあればそもそも充電の頻度も少なくて済むので、夜寝る前に忘れず充電すれば、ストレスなく利用できるはずだ。
各キャリアの 4G / 5G への対応状況
海外スマホを、日本のAmazonなどでキャリアを通さずに直接購入する場合、自分の利用しているDoCoMoやauなどのキャリアの周波数帯を、そのスマホがキャッチできるかを調べておく必要がある。
端末によって、対応している周波数帯が異なるので、ドコモ、au、Softbank、楽天モバイルなどが通信に使用している周波数帯と、端末が対応している周波数帯が、マッチしているかどうかの確認が必要なのだ。
結論としては、CMF Phone 2 Pro は、docomo、 au、 softbank、 楽天、その他MVNO含め、日本のすべてのキャリアで、問題なく使用できる。
公式の仕様書によれば、CMF Phone 2 Proが対応している5G/4Gの通信バンドは以下の通りである。
- 5G: n1 / n3 / n5 / n7 / n8 / n20 / n28 / n38 / n40 / n41 / n66 / n77 / n78
- 4G: Band 1 / 2 / 3 / 4 / 5 / 7 / 8 / 12 / 17 / 18 / 19 / 20 / 26 / 28 / 38 / 40 / 41 / 42 / 48 / 66 / 71
各社の主要電波帯がバッチリ含まれているが、念のため、以下で各社の周波数帯を表形式で整理した。
4大キャリアの4G周波数帯・バンドへの対応状況
以下の表で、日本国内の各キャリアが使用している4G LTEの周波数帯を一覧にした。
CMF Phone 2 Proが対応しているバンドは、黄色くハイライトしてある。
一般に、各キャリアのメインバンドである1, 3、また「プラチナバンド」と呼ばれる8, 18, 19, 28に対応していれば、どのキャリアの回線でもストレスなく利用できる。ご覧の通り、メインバンド・プラチナバンドをすべて押さえているので、日本の周波数帯にもバッチリ対応だ。
国内主要Band | ドコモ | KDDI | SoftBank | 楽天モバイル |
---|---|---|---|---|
1 (メイン) | ⚪︎ | ⚪︎ | ⚪︎ | × |
3 (メイン) | ⚪︎ | ⚪︎ | ⚪︎ | ⚪︎ |
8 (プラチナ) | × | × | ⚪︎ | × |
11 | × | ⚪︎ | ⚪︎ | × |
18/26 (プラチナ) | × | ⚪︎ | × | ⚪︎ (au) |
19 (プラチナ) | ⚪︎ | × | × | × |
21 | ⚪︎ | × | × | × |
28 (プラチナ) | ⚪︎ | ⚪︎ | ⚪︎ | ⚪︎ |
41 | × | ⚪︎ | ⚪︎ | × |
42 | ⚪︎ | ⚪︎ | ⚪︎ | × |
4大キャリアの5G周波数帯・バンドへの対応状況
5Gバンドについても、同様に各キャリアの対応周波数を一覧表にしたのが以下である。
CMF Phone 2 Pro が対応しているバンドは黄色くハイライトしてある。
日本の各キャリアの5G回線を利用するには、n77/78に対応していることが必須だが、両方に対応しているので安心だ。
Band | ドコモ | KDDI | SoftBank | 楽天モバイル |
---|---|---|---|---|
n77 (Sub6) | × | ⚪︎ | ⚪︎ | ⚪︎ |
n78 (Sub6) | ⚪︎ | ⚪︎ | × | × |
n79 (Sub6) | ⚪︎ | × | × | × |
n257 (ミリ) | ⚪︎ | ⚪︎ | ⚪︎ | ⚪︎ |
CMF Phone 2 Pro は、5Gミリ波(n257)には非対応であるが、そもそも日本では全く普及していない周波数帯なので、対応していなくても全く問題はない。
筆者はミリ波に対応したスマホを使用しているが、外出中にミリ波を掴んだ体験は、過去5年間で1度しかなく、全く必要ないレベルだ。
総評:ほぼ弱点のない「お値段以上」の新定番

筆者はやたらとスマホを買い替えているので、身の回りの友人や家族からも、スマホの買い替えの相談をよく受けている。
最近ではiPhoneなどが円安もあってどんどん高価格化し、
「2-3年前のスマホから、乗り換え先を探しているが、最近の高額なスマホを使いこなせるほどヘビーユーザーではない」
というライトユーザーが非常に多くなってきていると感じる。
「CMF Phone 2 Pro」は、まさにそうした世の中の大半のユーザーにドンピシャで刺さる究極のミッドレンジ端末だと感じた。
CMF Phone 2 Pro は、そこそこクオリティの高いカメラを備え、日常風景を撮影するのには必要十分である。また、eSIMやおサイフケータイなどの生活必需品レベルの機能には、妥協なく対応している。iPhoneからの乗り換え組も満足させる優れたハードウェア・ソフトウェアデザインも評価できる。一般ユーザーにとって、これ以上のスペックは必要ない程度の優れたCPU性能も有しており、まさに非のつけどころがない。
筆者は、今後友人や家族からおすすめのスマホを聞かれたら、真っ先にCMF Phone 2 Proの名前を挙げるだろう。
あえてネガティブな点を挙げれば、3Dゲームは高負荷設定ではプレイできなさそう、ワイヤレス充電非対応、完全防水ではない、ステレオスピーカー非搭載などの弱みはあるが、4万円台という脅威の価格帯を考えれば、余裕で妥協できる内容だろう。
他社の4-5万円台のミッドレンジスマホや、少し前のiPhone/Galaxyの中古・整備品などで迷っている人は、ぜひ CMF Phone 2 Pro を検討してみてはいかがだろうか。
2025/7/28 現在「CMF Phone 2 Pro」のお得な購入方法
現時点では、Nothingの直販サイトのみで、Amazonや楽天などで販売されておらず、ポイントや割引を得る手段は限られている。
現在オススメの購入方法は、楽天モバイルを経由する方法だ。他社からMNPをしてCMF Phone 2 Proも同時購入した場合、最大16,000ポイントが還元され、実質31,900円で購入できる。
このキャンペーンを適用するには、こちらから楽天モバイルを開いて「おすすめキャンペーン」から「スマホトク得乗り換えキャンペーン」にエントリーしておく必要があるので注意してほしい。
今後も、セール情報や割引情報を見つけたら追記していく。