Claude Codeで、Opusを使って書いたコードを、同じOpusにレビューさせると、結局モデルの思考パターンが同じなので、バグや問題が見逃されることがある。
そのため、コードレビュー時には、CodexやGeminiなど他社のモデルを使って、第二の視点を入れることも有用だ。
また、普段から複数のAIモデルを開発フローに投じられるようにしておくことは、リスク分散としての意義もある。
直近では、2026年6月、米政府の輸出管理指令を受け、AnthropicがClaude Fable 5 / Mythos 5 を停止される事件があった(詳しい経緯は別記事で整理している)。Fable 5だけに依存した開発フローを設計していると、そうしたトラブル時に、何もできなくなってしまう。
普段から、複数のモデル、別企業のモデルなど、コード生成やコードレビューの手段を多様化しておくことが重要だ。
こういったニーズを踏まえてか、Claude Codeのために、OpenAIのGPT-5.5(Codex)を呼び出せる公式プラグイン codex-plugin-cc が2026年3月にリリースされた。
Claude Code内で /codex:* コマンドを実行するだけで、Codexによるコードレビューやエディットを委任できる優れものだ。
本記事では、Claude CodeのCodexプラグインの導入手順、コマンドの解説、ClaudeとCodexの役割分担、APIコストとの比較などを紹介していく。
従量課金なし!Claude CodeからCodexを直接呼び出し
codex-plugin-cc は、OpenAIが公開しているClaude Code向けプラグインである。
このプラグインを導入すると、Claude Codeのセッション内で、/codex:review や /codex:rescue などのスラッシュコマンドでCodexを呼び出せるようになる。
従来、OpenAIのAPIキーを使ってClaude CodeからGPTモデルを呼び出していた人にとっては、コスト面でもメリットが大きい。Claude CodeからGPT-5.5(Codex)を呼び出した場合も、ChatGPTのサブスク料金内でお得に利用できるためだ。
読み取り専用のレビューに加えて、ファイル変更を伴うタスクの委任も可能である。

これまでも、別ターミナルで codex を起動すれば、Claude CodeとCodexの併用はできたが、画面を切り替え、必要なコンテキストを手打ちして、結果をまたClaude側に戻す、という手間があった。
codex-plugin-cc は、Claude Codeのセッション内で直接 /codex:* を実行することができ、その結果をClaudeが読み取って作業を進めてくれる。人間の手間が減り、利便性が大きく向上する。
Codexプラグインの3分間セットアップ・ガイド
前提として、このプラグインを利用するには、ChatGPTのログイン情報(Freeを含む)またはOpenAI APIキーが必要だ。ChatGPTアカウントでログインする場合は、Codexの使用枠を消費する。OpenAI APIキーを使う場合は、標準のAPI従量課金になる。
Codexプラグインのインストールは、Claude Code内で行う。次の4行は通常のターミナルではなく、Claude Codeの入力欄に1行ずつ打ち込む。
/plugin marketplace add openai/codex-plugin-cc/plugin install codex@openai-codex/reload-plugins/codex:setup1行目でマーケットプレイスを追加し、2行目でプラグインを入れ、3行目で再読み込みしている。
最後の /codex:setup は、環境内にCodex CLIが導入済みか、認証済みかを確認するコマンドである。

Codexにまだログインしていない場合には、Claude Code内で次を実行する。
行頭の ! は、Claude Code内からシェルコマンドを実行する記法である。ブラウザが開き、ChatGPTアカウントまたはAPIキーで認証できる。
!codex login認証後にClaude Codeで /agents コマンドを実行し、codex:codex-rescue が表示されれば導入は成功である。
最初の3コマンドでバックグラウンドレビューを走らせる
導入後は、まず読み取り専用レビューをバックグラウンドで走らせる。
/codex:review --background/codex:status/codex:result1行目で現在の変更に対するレビューを開始し、2行目で進捗を確認し、3行目で完了した結果を取り出す。完了通知に頼るのではなく、/codex:status で状態を見てから /codex:result を実行する流れで覚えるとよい。
ここまで動けば、Claude Codeを離れずにCodexレビューを受け取る基本導線は完成である。
Codexプラグイン主要コマンド早見表
最もよく使用するコマンドは、「review(レビュー)」コマンドと、「rescue(レスキュー)」コマンドであろう。
「レビュー」は、読み取りのみで、Codex側でファイルを書き換えることなく、レビュー結果を返してくれる。
一方、「レスキュー」は、Codex自身にファイルを書き換える権限を与えるので、タスクを丸ごと委任することが可能だ。
| コマンド | 役割 | ファイル変更 |
|---|---|---|
/codex:review | 読み取り専用レビュー | ー |
/codex:adversarial-review | 設計・前提を疑う挑戦的レビュー | ー |
/codex:rescue | バグ調査・修正・実装の委任 | あり |
/codex:status | 実行中・最近のジョブを確認 | ー |
/codex:result | 完了ジョブの最終出力を表示 | ー |
/codex:cancel | バックグラウンドジョブのキャンセル | ー |
statusやresultを組み合わせることで、Codexの進捗状況をClaude Code内で確認できる。
例えば、以下のようにコマンドを打ち込めば、1行目でレビューを開始し、2行目でその進捗を確認し、3行目で完了した結果を取り出すことができる。
/codex:review --background/codex:status/codex:result「review」と「adversarial-review」の使いどころ
/codex:review は、現在の変更または指定したベースブランチとの差分をレビューする読み取り専用コマンドである。
--base main オプションを付ければ、main との差分レビューができる。
/codex:review --base mainまた、実装方針の別案を出すくらいの勢いで、アグレッシブにレビューを行うadversarial-review コマンドもある。
レビューの観点をプロンプトで渡すことも可能だ。
/codex:adversarial-review --base main レースコンディションとロールバック失敗を重点的に疑ってClaudeが書いたコードを、他社が開発したGPT系のモデルに見せることで、同じモデルのみで生成→レビューを行うよりも、多様な視点を取り入れることができる。
実装やバグ調査を丸っと委任できる「rescue」
/codex:rescue は、ファイルの書き換えを伴うタスクをCodexに委ねるコマンドである。
サブエージェントが立ち上がり、デフォルトで書き込み可能(--write)のCodexを起動し、現在のリポジトリの作業ツリーをCodexが直接書き換える。
書き換え事故を避けるため、実行前に自分で専用ブランチを切っておくのが安全な運用だ。
長時間かかりそうなタスクは --background でバックグラウンドに逃がしておくと、その間Claudeでは別の作業を進めることができる。
/codex:rescue --background investigate why the tests started failingコマンドに付加できる主要なフラグ
コマンドに添えるフラグは、次の6つを押さえておけば十分だ。
| フラグ | 何をするか |
|---|---|
--background | ジョブをバックグラウンドで実行する(省略時は前景。前景を明示するなら --wait) |
--base <ref> | 指定したブランチ/refとの差分を対象にする(review系で使う) |
--model <名前> | 使うCodexモデルを指定する(省略時はCodex側の既定モデル) |
--effort <強度> | 推論強度を指定する(none / minimal / low / medium / high / xhigh) |
--resume | 直前のCodexタスクを継続する(rescue用) |
--fresh | 継続せず、新しいタスクとして始める(rescue用) |
なお、モデルやreasoning effortを毎回指定するなら、.codex/config.toml に既定値を書いておくと良い。
model = "gpt-5.5"model_reasoning_effort = "high"Codexはユーザーレベルの ~/.codex/config.toml と、プロジェクト直下の .codex/config.toml を読むので、「このプロジェクトでは常にxhigh」といった設定も可能だ。
応用編:レビューを自動化する/逆にCodexからClaudeを呼ぶ
ここまでは、人間がコマンドを打ってCodexを呼ぶ使い方を見てきた。
最後に、レビューを自動で挟む「レビューゲート」と、本記事とは逆向きにCodexからClaudeを呼ぶプラグインを、応用編として紹介する。
レビューゲート:応答のたびに自動でCodexレビューを挟む
毎回 /codex:review を手で打つ代わりに、Claudeの応答が一区切りつくたびに、自動でCodexのレビューを挟む仕組みが「レビューゲート」である。
/codex:setup --enable-review-gate で有効化し、/codex:setup --disable-review-gate で無効化する。
有効化すると、Claudeが応答を終えて止まろうとするたびに、Codexが直前の応答を自動でレビューする。
Codexが ALLOW(問題なし)を返せばそのまま終了し、BLOCK(要修正)を返せば終了が差し戻され、Claudeが続けて修正する。
なお、そのターンでコードを書き換えていない場合(調査やステータス確認だけのターン)はレビューをスキップして即 ALLOW するため、無駄な消費は抑えられる設計になっている。
逆向きの選択肢:CodexからClaudeを呼ぶ
ここまでは「Claude Codeを起点にCodexを呼ぶ」構成だったが、その逆も可能だ。
普段Codexで作業し、レビューや修正のときだけClaudeを呼びたい人向けの選択肢だ。
sendbird/cc-plugin-codex は、Codex側にインストールして使うコミュニティ製プラグインである。
Codexがホストとなり、$cc:review や $cc:rescue といったコマンドで、レビューや修正をClaude Codeに委ねる。本記事の /codex:* を、ちょうど主従を入れ替えた形だと考えればよい。
OpenAI公式の openai/codex-plugin-cc とは別物であり、開発元も非公式である点には留意したい。
Claude Codeを起点にするなら本記事の公式プラグイン、Codexを起点にするなら cc-plugin-codex、という整理になる。