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Apple Intelligence完全ガイド&日本で使う裏技:iPhone, iPad, MacにChatGPTが搭載!

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ChatGPTを開発するOpenAIは、クリスマスまでの平日毎日、新機能や新製品をライブ配信で発表する「12 Days of OpenAI」を実施中である。

5日目には、ChatGPTがApple製デバイス(iPhone、iPad、Mac)のOSレベルに組み込まれ、Siriなどと密接に連携する様子が紹介された。

同時に、Appleによって各デバイスに最新のOSアップデートが配信されており、iOS 18.2、macOS Sequoia 15.2にアップデートすることで、ChatGPTがOSの深くまで統合されたユーザーエクスペリエンスを体感できる。

Apple Intelligenceは日本語のiPhone, iPad, Macでは使用できないが、本記事では、日本からでもApple Intelligence / ChatGPT統合を有効にできる裏技も合わせて紹介する。

iOS, MacOSにChatGPTが統合されたことで、ユーザはChatGPTのアカウントを持っていなかったとしても、Siriやカメラ機能などを通じて、より自然かつ容易にChatGPTへアクセスできるようになる。

なお、他の12日間の発表内容の総まとめ・解説記事は、こちらのタグ「12 Days of OpenAI」から確認することができる。日本時間の火曜〜土曜の午前3時にライブ配信が行われるので、次回以降の解説もお楽しみに。



Apple Intelligenceを日本で一足早く使う方法

iOS 18.2、macOS Sequoia 15.2に組み込まれているApple IntelligenceやChatGPTとの連携機能は、以下のデバイスで利用することができる。

  • iPhone 16全て、iPhone 15 Pro
  • M1〜M4チップのiPad、第7世代のiPad mini
  • M1〜M4チップのMac

また、これらのデバイスだとしても、日本を含む一部の国では、まだApple Intelligenceも、ChatGPTの統合機能も、残念ながらリリースされていない。

iOS 18.2をインストールしても、「日本語に設定されているときはApple Intelligenceは使用できません」と表示されてしまう。

ただ、iPhone, iPad, Macの設定で、「言語と地域」の設定を英語圏の国に変更することで、利用可能にする裏技が存在する。

iPhoneの場合は、「一般」→「言語と地域」と進み、「地域」を「アメリカ合衆国」などに変更、「優先する言語」を「English」に変更する。

なお、これにより、システム全体の言語が英語になってしまうというデメリットはあるので注意。ただ、後で設定を変えればすぐ元に戻せるので、パーマネントな問題は生じない。

Macの場合も同様で、「言語と地域」の設定画面において、「地域」を「アメリカ合衆国」などに変更、「言語」を「English」に変更する。

また、「Siri」が使用する言語を選択することができるが、ここも、必ず「地域」で設定したのと同じ国を指定する必要がある。

「地域」「言語」「Siriの言語」の3つを、United Statesなどで統一する必要があるということだ。

これらの設定を終えて、Apple Intelligenceを有効化するをオンにすると、必要なモデルのダウンロードが開始される。Wi-Fiと電源に接続している必要があるので注意しよう。

なお現在、iOS 18.2も、macOS Sequoia 15.2も、リリース直後であるため不安定なのか、このモデルのダウンロードが永遠に終わらないトラブルが発生している。

“Downloading support for Apple Intelligence. Connect iPhone to Wi-Fi and power while models are downloading.”がずっと表示されたままになり、0%や100%といった表示でランダムにループしてしまい、ダウンロードが完了せずスタックしてしまう不具合だ。

これを解消する方法として、「言語と地域」の設定を、いろいろ変えてみるという解決法がある。

筆者は、「United States」の設定ではダウンロードが永遠に終わらなかったので、「United Kingdom」に全ての地域設定を入れ替えたところ、iPhone, iPad, Macのすべてで、無事にApple Intelligenceのモデルダウンロードが完了した。

iPhone, iPad, Macのシステム設定でChatGPTにログイン

最新のOSにアップデートして、上記の手順でApple Intelligenceを有効にすると、「Settings」→「Apple Intelligence & Siri」の設定メニュー内に、「EXTENSIONS(拡張)」が現れ、ChatGPTを選択できるようになる。

ChatGPTを選択すると、ここからChatGPTのアカウントにログインすることが可能だ。

ログインしなくても、無料でSiriとChatGPTの連携を使用することはできるが、ログインすることによって、Siriとの会話の続きをChatGPTのアプリ上で続けることなどが可能になる。

この拡張機能を有効にすることで、Siriが会話の中でChatGPTの回答結果を読み上げてくれたり、カメラで撮影した画像をChatGPTに送信して解説してもらえる「Visual Intelligence_」などが使用できるようになる。

ただし、毎回毎回、ChatGPTに情報を送信するかどうかを聞いてくるので、かなり面倒だ。

そこで、設定画面の「Confirm ChatGPT Requests」(ChatGPTへのリクエストを確認する)ボタンをオフにしておくことをお勧めする。

これにより、いちいち確認せずに、Siriが自分の判断でChatGPTに転送してくれるため、画面に手を触れることなくChatGPTの回答がSiriによって表示・音読される。

ChatGPTのSiri / Apple Intelligenceへの統合がもたらす新機能まとめ

Apple Intelligenceによって、絵文字の生成やイラストの生成など、さまざまな機能が追加されているが、中でも目玉はChatGPTとの統合であろう。

Siriの「ChatGPT拡張機能」によって、「Hey Siri」から直接ChatGPTに話しかけることが可能になった。

しかも利用料金は無料なので、メリットばかりである。日本でこの機能が有効になれば、さらにChatGPTのユーザーは増えそうだ。

以下では、Apple IntelligenceとChatGPTの統合によって実行できるようになった素晴らしい機能群を紹介する。

SiriがChatGPTと連携し、AIの回答を読み上げてくれる

Apple Intelligenceで、Siriのアニメーションが大きく変更され、iPhoneの場合は画面のフチが虹色に光るような演出が表示されるようになった。

Macでも、音声で話しかけたり、ショートカットキーでSiriを呼び出してキーボードでテキストを打ち込んだりすることができる。

ChatGPTがOSレベルでSiriに統合されたことで、iPhone、iPad、そしてmacOS上で、Siriがユーザーからの質問に自力では回答できないと判断すると、ChatGPTへ送信し、ChatGPTによる回答を表示・読み上げてくれるようになった。

例えば、抹茶の淹れ方をSiriに聞いてみると、従来はWeb情報を表示してくれるくらいだったが、ChatGPTが詳細に抹茶の淹れ方を解説してくれた。

Siriのボイスで、ChatGPTの生成結果を読み上げてくれるのもありがたい。

例えば手を離せない作業をしている際に、口頭でSiriに質問をして、ChatGPTからの回答を耳で聞く、ということができるようになる。

料理中やドライブ中など、様々な場面で、Siriが活躍する場面が大幅に増えそうだ。

ChatGPTアプリとSiriのシームレスな接続

Siriを通してChatGPTの回答を得た場合でも、回答の下部にある「ChatGPT」という青字をクリックすると、そのチャットをChatGPTのアプリで開くことができる。

iPhone, iPad, Macのいずれであっても、ChatGPTのアプリを入れておけば、Siriからシームレスにアプリに移行して会話を継続することができる。

Siriと話しているうちに、しっかり腰を据えて質問を続けたくなった場合には、ChatGPTアプリに履歴を移して会話を続ける、などという使い方ができる。

ChatGPTがカメラで画像を解析「Visual Intelligence」

iPhone 16シリーズ(iOS 18.2以降)では、サイドにあるカメラ用のボタン「カメラコントロール」を長押しすることで、「Visual Intelligence」が利用できる。

これは、なにかにカメラを向けると、物や場所の情報をAIが説明してくれたり、翻訳してくれたり、Web検索をしてくれたりする機能だ。

例えば、ハイチュウの袋に、カメラを向けてみると、以下の3つの選択肢が表示される。

  • Translate(翻訳する)
  • Ask(ChatGPTに解説してもらう)
  • Search(Googleで画像検索する)

「Ask」をタップすると、これはハイチュウのミニパックだよ、という感じで、まず画像に関して基本的な情報をChatGPTが解説してくれる。

画面の下部には、追加質問ができるチャットボックスがあり、「何味が含まれているの?」と聞いてみると、パッケージに表示されている4種類の味についても追加で解説してくれた。

「Translate」を押してみると、以下のようにハイチュウのパッケージが英訳された。

外出先で、店舗やビジネスの詳細(営業時間、予約、宅配注文、メニューの確認など)を簡単に調べることなどもできる。

また、海外旅行中に、商品のパッケージの意味が分からない場合や、駅の構内で道に迷った場合などに、ChatGPTが写真に基づいてサポートしてくれると、とても心強そうである。

ChatGPTが文書作成・校正をサポート「Writing Tools」

iPhone, iPad, Macの「メモ」アプリや「Pages」アプリなど、文章の執筆をするためのアプリに、「Witing Tools」という新たなAI機能が組み込まれている。

すでにある文章の「Proofread(校閲)」や、文章のスタイルの変更(フレンドリー/簡潔など)、テキストの箇条書きや表への変換などの機能がある。

また、ゼロから文章を考えてくれる「Compose」機能では、ChatGPTが文章の下書きを作成してくれる。

例えば、iPhoneのメモアプリでWriting Toolsを立ち上げ、「友人へのクリスマスパーティーの招待状」というテーマをお願いすると、

いい感じのメール文を即座にChatGPTが考え、メモアプリに反映してくれる。

さらに、追加で加筆したい要素を「Suggested by ChatGPT(AIからの提案)」の中から選択したり、追加でプロンプトを打ち込んで修正させることができる。

そして、一度作成した文章のスタイルを変更したいとき、例えば招待状がフォーマルすぎるのでもっとフレンドリーにしたい時は、「Writing Tools」のメニュー内で「Friendly」を選択すると、サンタ口調っぽいノリのいい文章に書き変わった。

同じ機能はiPadやMacでも利用可能で、Macの場合はテキストを右クリックして、右クリックメニューからWriting Toolsを呼び出すことも可能である。

iPhoneやiPadでは、Writing Toolsは、テキストボックスがあれば、どこでも呼び出すことができる。

Google Chromeの検索バーでも、iMessageの友達とのチャットでも、Writing Toolsを使った文章の入力や編集が可能だ。

これが普及すると、もはやチャットの返信を考えるのが面倒な相手同士の場合、AIとAIがチャットしている、というようなディストピアな未来もやってきそうだ。

Macの任意のアプリ上でSiri / ChatGPTを呼び出す

「12 Days of OpenAI」のライブ配信の中では、MacとChatGPTの統合のデモンストレーションとして、非常に複雑で長いPDFファイルを「プレビュー」アプリで開き、それをSiri・ChatGPTに要約させる、という手順が示された。

実際に試してみるべく、まずは読むのが面倒な超長文のPDFを用意する。

OpenAIが発表している”o1″モデルの仕様が記されたPDFファイル『OpenAI o1 System Card』は、49ページにも及ぶ技術的な内容で、自力で読み込むにはあまりにも辛い。

そこで、プレビューを開いた状態で、Siriに「この文書は長すぎる。なぜこのモデルが優れているのか説明して」と聞いてみる。

すると、SiriがChatGPTの力を借りて回答する、とした上で、スクリーンショットや、このPDFファイルをそのものを、ChatGPTに送信しても良いかを尋ねてきた。

ここでは、PDFファイル全体をChatGPTに読み込んで欲しいので、「Full Content」を共有することとして、「Send」ボタンをクリックした。

すると、ChatGPTがPDFを読み込んだ上で、的確な要約を返してくれた。

Siriが、質問の回答に必要な情報を自主的に判断して、スクリーンショットやファイルをChatGPTに送信してくれるというのは、とても便利だ。

例えばリサーチ業務をしているときに、MacでPDFを開いてSiriに質問するだけで、そのPDFの要約が得られる。

Macでの作業が非常に効率化できそうだ。



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