スマートロックの導入を夢見ていたが、自宅の玄関ドアが「丸ノブ」だったり「両面テープを貼ったらヤバそうな状態」だったりして、設置を諦めた人も多いのではないだろうか。
筆者もまさに「丸ノブ」「ペンキがボロボロのドア」の築古物件に引っ越してしまい、スマートロックの導入を諦めかけていた。
しかし、長い試行錯誤の末に、両面テープを一切使わず、丸ノブであっても、SwitchBotのスマートロックを設置することに成功した。
この記事では、筆者が実際に使用したアイテムとともに、築古賃貸・悪条件でもスマートロックの設置を実現し、原状回復の心配ゼロの設置方法を紹介する。
サビ・剥がれで両面テープ不可、しかも丸ノブという絶望
築古の賃貸アパートの場合、ドアの表面が脆くなっており、サビやペンキが剥がれやすくなっていることがある。
スマートロックは非常に強力な両面テープでドア表面に貼り付けることになるため、ドア表面に劣化があると、原状回復ができなくなるリスクが非常に高い。

また、SwitchBotを始めとするスマートロックは、築古のマンション・アパートにありがちな「丸ノブ」タイプのドアへの取り付けには対応していない。
SwitchBotなどのスマートロックは、多様なドア・サムターンに対応するため、高さを変えられるようになっているが、最長まで伸ばしても、丸ノブ全体を覆えるほどの高さは無い。

筆者の引越し先が、まさにこの最悪の条件2つが揃った物件であった。
以前の自宅ではSwitchBotのスマートロックを使用しており、非常に快適な生活をしていただけに、かなり萎えてしまった。
引っ越してからというもの、毎日この玄関を見て、どうにかスマートロックを設置する方法はないか・・・と考え続けていた。
両面テープ不可・丸ノブでもスマートロックは取り付けられる
結論から言うと、筆者の最悪の条件の自宅でも、無事にSwitchBotのスマートロック「SwitchBot ロックPro」を取り付けることに成功した。
主に二つのアイテムを組み合わせることによって、両面テープ不可で、しかも丸ノブという最悪の設置条件の課題を克服した。
「両面テープ不可」という問題に対しては、強力なマグネットシートを使ってドア表面を保護することで克服。
そして、「丸ノブ」という問題に対しては、マグネットシートの上に、厚みのあるアクリルブロックを貼り付けて、土台を嵩上げするという方法で対応した。
これを概念図にすると、以下のようになる。

完成したドアの様子は以下だ。
もう3ヶ月以上もこの状態で使用しているが、一切ズレることなく、非常に安定した状態で運用することができている。

あまりスタイリッシュではないものの、安定感と実用性は折り紙付きである。
以下では、実際に筆者が使用しているマグネットシート・アクリルブロックなどを紹介しながら、詳細に設置手順を紹介していく。
マグネットシート+アクリルブロックで玄関ドアのダメージゼロ
今回のスマートロック設置作業では、以下のようなアイテムを活用した。
それぞれ筆者が実際に使用した商品のAmazonリンクも用意したので、誰でも手軽に再現することができるだろう。
必須のもの:
- スマートロック本体(SwitchBot ロック Pro)
- マグネットシート(トラスコ中山 マグネットシート のりなし 300mm×250mm×2mm)
- 3Mの異種素材用の両面テープ(3M LSE-110WF 19mm幅)
- アクリルブロック(つくしサイエンス アクリルブロック 150mm×100mm×25mm)
- 丸ノブ用ドアレバー(グリーンパル ドアレバー)
あると便利なもの:
- ネオジウム磁石(KLF 超強力マグネット 角型 収納ケース付き 10mm×10mm×3mm)
- 指紋認証パッド(SwitchBot 指紋認証パッド)
- フック穴マグネット(オーム フック穴付きタップ用 マグネット)
「丸ノブ」のスマートロックは「SwitchBot ロックPro」が最適
スマートロックには数多くの製品が存在するが、今回の設置方法の場合、「SwitchBot ロック Pro」がおすすめだ。
理由は、サムターンを確実に固定することができるアタッチメントが付属するためだ。
鍵の「つまみ」を挟むためのアタッチメントの幅が、ドライバーを使って変更可能で、サムターンがどんな形であっても鍵の「つまみ」をガッチリと掴んで固定できるのだ。

実際に取り付けてみると、以下のように噛みついてビクともしない。

丸ノブでは、鍵の「つまみ」部分がドアノブの凹みにあるため、どうしてもスマートロックとの接点が浅くなってしまう。
実際、筆者は旧型の「SwitchBot スマートロック」を使用していたこともあるが、旧型はつまみ部分をネジで締められないため、開閉しているうちに「つまみ」が外れてしまい、ロック解除に失敗することがあった。
「丸ノブ」タイプのドアに設置するならば、「SwitchBot ロックPro」は、必須条件の一つだ。
大判のマグネットシートを設置の土台にする
両面テープを貼り付けると、ペンキが剥がれてしまいそうなドアの場合、マグネットシートを表面に貼り付けることで、ドアを保護することができる。
「マグネットシート」と一口に言っても、吸着力には大きな違いがある。100均などの冷蔵庫に貼る用のシートでは心許ない。
筆者が採用したのは、トラスコ中山の2ミリ厚の大判マグネットシートだ。
30cm×25cmもあるので、ドア表面と接する面積が大きく、縦横のズレが起きにくいと考えた。
実際、設置から3ヶ月以上が経ち、何度も勢いよくドアを開閉したり、宅急便屋さんの腕がガッツリ当たったりしても、一切のズレが生じていない。
また、カッターナイフで簡単にカットできるので、周りに障害物がある場合でも、容易に切り抜いて設置できる。
アクリルブロックをマグネットシートの上に貼り付ける
※これは「丸ノブ」の場合に必要になるステップで、「丸ノブ」ではないドアの場合は、マグネットシートに直接SwitchBot ロックProを貼り付けるだけでいい。
マグネットシートをドア表面に貼り付けたのち、3M製の超強力両面テープで、アクリルブロックを取り付ける。
これによって、「丸ノブ」にスマートロックを取り付けるための高さを稼ぐ。
マグネット×アクリルの接着のため、異種素材の接合に適した両面テープを選択した。
アクリルブロックのサイズは、Amazonでかなり多種多様なサイズが見つかる。自宅の設置条件に応じて変えるのが良いだろう。
筆者は、幅15cm×高10cmのかなり大きめの長方形タイプを使用した。両面テープで貼り付けた際の強度を考え、面積が大きい方が良いと考えたためだ。
実際に使ってみると、両面テープも強力なためか想像以上に安定しており、もっと小さい正方形のアクリルブロックなどでも十分に対応可能だと思われる。

最も重要なのはアクリルブロックの厚さだ。
自宅のドアノブの高さを測って、SwitchBot ロックProの設置に高さが足りているかを確認する必要がある。筆者は厚さ25mmのかなり分厚いタイプを用いている。
丸ノブ用ドアレバーを取り付ける & ネオジウム磁石で補強する
スマートロックを「丸ノブ」タイプの玄関ドアに設置すると、ノブをつかむのが難しくなるので、ドアレバーに変換するアイテムを取り付ける必要がある。
設置は非常に簡単だが、スマートロックを取り付ける前にレバーを設置しなければならないので注意が必要だ。

また、上の写真であちこちに貼り付けているのはネオジウム磁石だ。
ネオジウム磁石は非常に強力なので、マグネットシートがズレないように、四隅に貼り付けて「引っ掛かり」を作っている。
購入したネオジウム磁石が大量に余ったので、なんとなくマグネットシートの上にも並べているが、あまり意味はないかもしれない。
全体的に非常に安定しており、一切ズレがなく長期間過ごせているが、ズレたら非常に面倒なので、一応ネオジウム磁石は残してある。
あくまで筆者が念のため貼り付けているだけで、必須ではないと思う。
SwitchBot「指紋認証パッド」も磁石で設置可能
せっかくスマートロックを設置したら、「指紋認証パッド」も導入したくなってしまう。
SwitchBotの指紋認証パッドは、ロックProと組み合わせて利用することができ、指紋での開錠、暗証番号での開錠、モバイルSuicaでの開錠などが可能になる。
iPhoneやApple Watchを近づけるだけで鍵が開くという体験は、一度味わうと戻ることができない。

そんな指紋認証パッドも、マグネットでの取り付けが可能である。
SwitchBotの指紋認証パッドの裏面には、電源タップなどによくある「フック穴」があり、そこにフック穴用のマグネットをねじ止めするだけで、簡単にマグネット設置に切り替えられる。

築古・丸ノブでもスマートロックの設置を諦めない
以上のようにドアに一切両面テープを貼り付けることなく、マグネットのみで、SwitchBotのスマートロック本体と、指紋認証パッドを取り付けることができた。
築古・丸ノブの物件に引っ越したときは、自宅のスマートホーム化を諦めかけていたが、もっとも利便性を実感できるスマートロックの設置に成功したことで、スマートホーム化の夢が再び動き出した。
これまで、原状回復の不安から、スマートロックの設置を諦めていた人は、ぜひこの記事を参考に取付にチャレンジしてみてほしい。
鍵を持ち歩かなくても、カバンから鍵を出さなくても、気軽に出入りできる快適さは、一度味わうともう元には戻れない。








