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Xiaomi 14T Pro 徹底レビュー:凄いのはライカだけじゃない!高性能・高コスパAndroidの決定版

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2024年11月29日に日本で発売されたばかりの「Xiaomi 14T Pro」は、ライカとXiaomiが共同開発したレンズを搭載したカメラ重視のハイエンドAndroidスマートフォンだ。

10万円前後とお手頃な価格帯ながら、iPhone 15 Proに迫るほどのCPU・GPUパフォーマンスを誇り、144Hzもの高リフレッシュレートの有機ELディスプレイ、日本人に嬉しいおサイフケータイ対応など、カメラ以外のポテンシャルも非常に高い。

筆者は、Xiaomi 14T Proを発売日に購入して、早速あちこち出かけて写真やビデオを撮影してきた。

本記事では、筆者の実体験に基づき、LEICAカメラの魅力はもちろんのこと、CPUやGPUのベンチマークテストの結果、マイナンバーカードなど日常遣いの感想まで、詳細にレビューを行っていく。

円安もあって、15〜20万円超えも当たり前になってきたiPhoneやPixel、Galaxyなどのハイブランドスマホ。

そんなインフレ価格に嫌気がさしているものの、カメラや性能にはできるだけ妥協はしたくない・・・という貴方に、是非ともお勧めしたい有力なオルタナティブだ。



Xiaomi 14T Pro をポイント等でお得に購入する方法

発売直後からAmazonでは品薄が続いており、在庫がなくなったり復活したりしているが、12月5日(木)午前1時現在、発送時期は少し遅いが、再びAmazonの在庫が復活し注文することが可能になっている

Xiaomi 14T Proは、Amazonで直接購入できるほか、楽天のXiaomi公式ストア、その他携帯キャリアからも購入することができる。

Xiaomi 14T Proの定価は、最も安い構成で109,800円だが、Amazonでは、定価よりずっと安い9万円台で購入できるので、有力な選択肢である。

また、現在は楽天のXiaomi公式ストアや、楽天ブックスで在庫が確認できた。楽天のXiaomi公式ストアでは、販売価格こそAmazonより高いものの、12月末までのポイントアップキャンペーンなどもあって、ポイントを加味すれば実質9.5万円ほどで購入できる

今のところ、キャリア契約不要で直接購入する選択肢の中では、ポイントなしの販売価格でも定価より安いのがAmazon、ポイントを含めて考えれば楽天のXiaomi公式ストアのポイント込みの9.5万円が、それぞれお得な購入方法と思われる。

モデルのバリエーションとしては、メモリ12GB/ストレージ256GBのモデル、メモリ12GB/ストレージ512GBのモデルの2種類が存在する。また、色は3色展開で、チタンブラック、チタンブルー、チタングレーだ。

筆者が購入したのは、メモリ12GB/ストレージ256GBのチタンブラックのモデルである。

Xiaomi 14T Pro 開封の儀

Xiaomi 14T Proは、以下の様なシンプルな箱に入って届く。

同梱されているのは、本体、TPUケース、120Wの急速充電器・ケーブル、説明書類やSIMピンだ。

最近は、Xiaomi 14T Proや、Poco F6 Proなど、Xiaomiのミドルレンジ以上のスマホには、超高速な120Wの充電器が同梱されている。

もはや電源アダプタが付属しなくなったiPhoneなどに対して、120Wと高速で充電できる充電器が付帯するサービスは嬉しい。

付属のケースは、Poco F6 Proなどに付いてくるのと同素材の柔らかいTPUケースだ。

高級感は全然ないが、触り心地もサラサラして使いやすい。

特に、Xiaomi 14T Proは、特徴であるLeicaのカメラレンズが3つ、ライト部分が1つ、背面に大きく出っ張っているので、ジャストサイズのケースで囲わなければ、机に置いたときに凸凹してしまう。

この純正ケースをつけると、机に置いた時のガタつきは軽減される。

Xiaomi 14T Proのデザイン・質感レビュー

それではXiaomi 14T Proの外観を詳しくチェックしていこう。

背面はザラザラしたような見た目のデザインだが、これはあくまで模様であって、実際は表面はサラサラしている。なかなか高級感のあるデザインだと思う。

Xiaomi 14T Proの本体寸法は、幅75.1mm * 高さ160.4mmとなっている。
これは、大型のiPhone 16 Pro Max(77.6mm * 163mm)と、通常のiPhone 16 Pro(71.5mm * 149.6mm)の間の大きさである。

実際に、歴代のiPhoneと、Xiaomi 14T Proを横に並べてみたのが以下の写真。

左から、Xiaomi 14T Pro、iPhone 16 Pro、iPhone 12、iPhone 12 miniである。

Xiaomi 14T Proが一回り大きい印象だが、重さでいうと209gで、右隣のiPhone 16 Pro(199g)に近く、見た目ほど重くなく軽量である。

ちなみに、Xiaomi 14T Proの一番の特徴でもある背面のLEICAカメラは、かなり本体から出っ張っている。

同じく背面カメラが出っ張っているiPhone 16 Pro(右)と、Xiaomi 14T Pro(左)を並べて斜めから見ると、以下のような感じだ。

カメラの出っ張り具合は、iPhone 16 Proとあまり変わらない。使用する上で特に支障はないものの、机の上に背面を下にしておいて、引き摺ったりするのはかなり躊躇われる。

サイズは大きめなので、女性の場合は片手で快適に操作するのは結構難しいだろう。

とはいえ、重さは見た目に反して軽いので、比較的持ちやすい大型スマホといったところだろう。

筆者は、ギリ片手で使つことができるが、右手だけで持った状態で、画面の左端に親指を届かせることはできない程度だ。

Xiaomi 14T Proのカメラを徹底検証!目玉のライカレンズの実力

Xiaomiの販売するAndroidスマートフォンの中では、同じくライカレンズを搭載した約20万円の「Xiaomi 14 Ultra」が最もカメラ性能が高く、10万円前後の「Xiaomi 14T Pro」は、その廉価版と言える。

Xiaomi 14T Proが備えているライカレンズは以下の3つである。

  • ライカメインカメラ – 5,000万画素、焦点距離23mm、f1.6
  • ライカ望遠カメラ – 5,000万画素、焦点距離60mm、f2.0
  • ライカ超広角カメラ – 1,200万画素、焦点距離15mm、f2.2

Xiaomi 14 Ultraでは超広角も5,000万画素だったので、その点は明らかにスペックダウンだ。また、Xiaomi 14 Ultraが備えていた1インチセンサーや、4つ目の超望遠レンズも欠けている。

メインカメラなど使用頻度の高いレンズに拘りつつも、一部妥協をすることで、10万円というコストパフォーマンスを実現しているようだ。

以下では、実際にXiaomi 14T Proで筆者が撮影してきた作例を見つつ、Xiaomi 14T Proのカメラ性能をレビューしていく。

総体として、非常にクオリティの高い写真が簡単にとれて、満足度はとても高い。

すべての作例は、最も高画質の状態で撮影するため、「プロモード」を用いて、JPEG+RAW、5,000万画素ウルトラHD、Leicaバイブラントモードで撮影している。

Xiaomi 14T Pro メインカメラの日中テスト

紅葉の新宿御苑に、発売されたばかりのXiaomi 14T Proを握りしめて出かけてきた。

いずれも、撮って出しのJPEGファイルで、何も加工をしていない状態だ。Leica風の、鮮やかな色味の美しいショットが、簡単に引き出せる。

撮影時には、自然な色味の「Leicaオーセンティック」と鮮やかな「Leicaバイブラント」という2つのフォトスタイルを選択できるが、JPEG+RAW撮影が可能なプロモードでは、「Leicaバイブラント」のみしか使用できない。

Leicaバイブラントは結構明るめ、彩度高めに撮れる印象だが、RAW画像がより自然で暗めの画像となっており、同時に2枚保存できるので、好きな方を使えば良いだけだ。

一眼レフ風の「ボケ」も、かなり自然に表現できる。金網越しに撮影した高速道路も、以下の様にうまくボケてくれた。

人を背景とした草木でボケ感を検証したのが以下の画像。

エントリー〜ミドルレンジの安価なスマホでありがちな、明らかに不自然で人工的なボケ/ぼやけはなく、本当に一眼カメラで撮影したような被写界深度浅めの写真が簡単に撮れる。

また、ディティールの解像感も、スマホのカメラとしてはびっくりするほど良い。

例えば、以下の様に、人物の後ろ姿を引きで撮影した写真をトリミングして、銀杏の葉や、髪の毛をズームアップしてみる。

すると、ちゃんと銀杏の葉が一枚一枚、髪の毛が一本一本、解像できていることが分かる。

安価なスマホカメラの場合、人工的なシャープニングによって細部が潰れてしまうことも多いが、Xiaomi 14T Proはかなり自然だ。

さすがは5,000万画素で、これだけ撮影後にトリミング可能なら、撮影時に余計なオブジェクトが映り込んでも、後からなんとかなりそうだ。

また、RAW撮影をしておくことで、ダイナミックレンジを広く確保しておくことが可能だ。

極端な例として、西陽の太陽に向かって逆光の写真を撮影し、JPEG(左)と、ハイライトを下げたRAW(右)を比べると、白飛びしている部分の雲の形を取り戻すことができた。

総じて、メインカメラを明るい環境で使用する場合、かなりハイクオリティの写真が撮影可能であると評価できる。

Xiaomi 14T Pro メインカメラの夜景テスト

次に、Xiaomi 14T Proの先ほどと同じプロモードで、JPEG+RAW、5,000万画素、Leicaバイブラントの設定のまま、夜景の撮影テストを行ってみる。

新宿駅のホームをパシャリ。

全体的に悪くない見た目ではあるものの、夜間のディティールの描写力は少し力不足を感じる。もちろん、スマートフォンのカメラとしては非常に優秀なのだが。

以下の写真をトリミングしてズームアップしてみる。

以下の画像が、同じ写真の撮って出しのJPEG(左)と、RAW(右)をズームアップして横に並べたものである。

JPEG(左)ではかなりノイズ処理が行われており、灯りや人物の顔が潰れてしまい、少しのっぺりした見た目になっていることがわかる。

RAW(右)では、ノイズが乗ってザラザラしているものの、細部の情報は少しマシな状態になっている。

総評としては、夜間の撮影性能も悪くはないが、明るい昼の撮影と比べると、「スマホで撮った感」が残る写真となった印象だ。

Xiaomi 14T Pro 望遠レンズ&広角カメラのテスト

Xiaomi 14T Proの23mm相当のメインカメラと、60mm相当の望遠レンズ、15mm相当の広角レンズをそれぞれ比較してみる。

まずは、基準となるメインカメラの写真が以下。

全く同じ位置に立った状態で、望遠レンズを使用してみたのが以下の写真。望遠カメラはメインカメラと同じ5,000万画素であることもあり、ちゃんと綺麗な写真を撮ることができた。

望遠レンズは、かなり実用的だと言えるだろう。

次に、広角レンズを試してみる。

まずは、基準となるメインカメラの写真がこちら。

同じ位置に立った状態で、広角レンズを使用して撮った写真が以下である。

少し被写体が小さいため分かりにくいが、1,200万画素であることもあって、明らかにクオリティは低下する。

広角レンズで撮影した上記の写真の中央部分にズームアップしてトリミングしたのが以下の画像だ。左側がJPEGで、右側がRAWファイルである。

明るい環境下の撮影であるにもかかわらず、JPEG(左)にはかなりのノイズ処理やシャープニングがかかっており、空を飛んでいる飛行機が歪んで潰れてしまいUFOのように見えている。

RAW(右)ではノイズ処理がないだけマシだが、やはりメインカメラと比べると描写力が弱く、遠くの木々の葉などは潰れて見えてしまう。

というわけで、望遠レンズはかなり実用的だが、広角レンズは3つのレンズ中で唯一画素数が低いことからも分かるように、妥協ポイントといったところだ。

Xiaomi 14T Pro インカメラの性能テスト

フロントカメラ/セルフィーカメラは、3,200万画素で、そこそこの性能といった印象だ。

新宿御苑で人物をフロントカメラで撮影してみたのが以下の写真。美顔エフェクトなど、セルフィー用の各種フィルタをすべて切った状態で撮影した。

画像の一部をズームアップしてみると、1-2メートルの距離にいる人物の髪の毛などのディティールは、結構描写できていることがわかる。

一方で、背景の木の葉や人々の顔は、若干潰れてしまっている。

セルフィーで風景の描写力をそこまで求めないであろうことを考えると、手前の人物はバッチリ解像できており、どちらかというとパフォーマンスが高いカメラであると評価して良いだろう。

Xiaomi 14T Proのビデオ撮影テスト

Xiaomi 14T Proのリアカメラでは、最大8Kの解像度で、動画の撮影も可能だ。

また、LOG撮影も可能であり、後から編集ソフトを利用して編集する場合には、可能な限り多くの情報量を保持しておくフォーマットも利用できる。

LOGを使用するユーザーはYouTuberでもない限り少数派であろうから、一般的なユーザーが使用するであろうビデオの高画質設定で、撮影テストを行ってみた。

以下は、プロモード、4K解像度、30FPS、自動露出でビデオを撮影してみた撮って出しのサンプルだ。Vimeo上に30秒の動画をアップしている。

いずれも手持ちで撮影しており、立って静止した状態で撮影した風景シーン、歩きながら撮影した風景シーン、人物の後ろ姿を撮影したシーンの3つで構成されている。

スマホやアクションカメラで撮影したのかな、という印象は残る映像で、さすがに一眼レフ並みのシャープさは感じられないが、手ぶれ補正なども結構実用的なレベルにあると思う。

なお、Vimeoのデフォルトでは低解像度に圧縮されてしまうので、再生オプションで4Kに設定してから視聴することをお勧めする。

Xiaomi 14T Proのディスプレイレビュー

Xiaomi 14T Proは、目玉のカメラだけでなく、全体的なスペックも非常に高いAndroidスマホである。

ディスプレイはかなり明るく、青天時の屋外でも問題なく視認できる。

以下は、Xiaomi 14T Pro(左)と、iPhone 16 Pro(右)を、それぞれ明るさを最大にして横に並べた様子である。心なしかXiaomi 14T Proの方が明るく感じられた。

画面の輝度の比較は、各社が公開している数値情報が少ないため(測定条件などが各社異なる可能性)、日常使用時の体感によって比べるしかない部分もある。

あくまでスペック表上は、屋外使用時を含むピーク輝度で、Xiaomi 14T Proは4000ニト、iPhone 16 Proは2000ニトなので、Xiaomi 14T Proの方が明るいという体感は、概ね正しいかもしれない。

Xiaomi 14T Proは、ベゼルも非常に狭く、本体に占める液晶画面の領域も大きい。

画面上部をiPhone 16 Pro(右)と比べると、パンチホール型のインカメラで、ダイナミックアイランドと比べて表示領域が大きく確保できている。

画面下部のベゼルも、iPhone 16 Pro(右)とほとんど変わらない。

また、ディスプレイのリフレッシュレートも、ハイエンド端末並みだ。

液晶のリフレッシュレートとは、画面の表示が更新される頻度を表す。

リフレッシュレートが高ければ高いほど、画面に映る動体がスムーズに動いている様に見える。映画やゲームをするときには、リフレッシュレートが高いスマホを使うと、ヌルヌルなモーションを楽しむことができる。

Xiaomi 14T Proは、最大144Hzものリフレッシュレートに対応している。iPhone 16 Proのリフレッシュレートは最大120Hzとされており、それを上回る。

ただし、画面に表示されているコンテンツに応じて、アダプティブにリフレッシュレートが変わるため、ゲームなどをプレイしないユーザーは違いに気付きにくいかもしれない。

また、ディスプレイには指紋認証のスキャナが埋め込まれており、画面にタッチするだけでパスコードロックを解除することができる。

Xiaomi 14T Proはおサイフケータイやマイナポータルにも対応

日本のユーザーには特に嬉しいポイントだが、Xiaomi 14T Proの日本版は、FeliCaを搭載しているため、SuicaやPasmo、QUICPayやiDなどの電子マネーを使用することができる。

おサイフケータイアプリで、それぞれのカードを追加することができる。

また、Xiaomi 14T Proは、マイナポータルへのログインにも使用することができる。

マイナンバーカードを本体に当てると、実際に読み取りに成功した。

ただ、Xiaomiのスマホは、物によってはマイナンバーカードの読み取り位置がかなりシビアで、何回もやり直さなければならないことが結構ある。

Xiaomi 14T Proは、筆者がさまざまなマイナンバーカードの当て方を試してみたところ、マイナンバーカードを縦にして、カメラの下にチップを当てるような持ち方をすると、読み取れることが多い。

以下の画像の様に持つのが、Xiaomi 14T Proでマイナンバーカードを読み取るコツである。

iPhoneほどスムーズにマイナンバーカードを読み取れないのが残念ではあるが、慣れれば問題なく使用できるので、マイナポータルへのログイン端末としてもお勧めだ。

Xiaomi 14T Proの CPU・GPU パフォーマンス

Xiaomi 14T Proの処理能力やゲーム性能を測知するため、主要なベンチマークテストを行ってみた。

まず、CPUベンチマークの代表格であるGeekbenchの結果が以下である。

最近登場したiPhoneと、Xiaomi 14T Proのスコアを比べてみたのが以下の表である。

一般に、Geekbenchの結果は、iPhoneは少数の高性能コアを搭載しているためシングルコアスコアで有利で、Android端末は多数の並列コアを搭載しているためマルチコアスコアで有利な傾向にある。

機種チップSingle-Core ScoreMulti-Core Score
Xiaomi 14T ProMediaTek Dimensity 9300+21377018
iPhone 15 ProA17 Pro28897171
iPhone 15A16 Bionic25366303
iPhone 14 ProA16 Bionic25996679
iPhone 14A15 Bionic22435476

シングルコアではやはりiPhoneが優勢であるものの、マルチコアスコアも踏まえると、Xiaomi 14T Proは、概ねiPhone 15 ProやiPhone 14 Proに匹敵する性能を有すると言ってよいだろう。

次に、GPUのパフォーマンスを測定するため、「3DMark」の「Wild Life Extreme」という4K UHDの3Dグラフィックを1分間動かす高負荷GPUテストを試してみた。

結果は以下の通りで、iPhone 15 Proに匹敵するか上回るほどのスコアを叩き出した。

海外レビューサイトのTom’s guideが掲載している「Wild Life Extreme」の平均FPSの一覧を見ると、iPhone 15 Proが21 FPS、iPhone 14 Proが19 FPSとなっており、Xiaomi 14T Proの平均FPSは23と、それらを上回る結果となっている。

例えば、高負荷の3DオープンワールドRPGゲームの「原神」でも、最高設定で快適なプレイが可能である。

10万円で入手できるAndroidスマホとしては、目覚ましい3Dゲーミング性能だと言える。

Xiaomi 14T Pro の各キャリアの 4G / 5G への対応状況

Xiaomi 14T Proは、デュアルSIM(nano SIM + eSIM)に対応しており、最大2つのキャリアで使用することが可能である。

Xiaomi 14T Proのような、SIMフリーのAndroidスマートフォンを購入する場合、自分の利用している携帯キャリアの電波帯に、そのスマホが対応しているかを調べる必要がある。

端末によって、対応している周波数帯が異なるので、ドコモ、au、Softbank、楽天モバイルなどが通信に使用している周波数帯とマッチしているかどうかの確認が必要になるのだ。

結論から言えば、Xiaomi 14T Proは、docomo、 au、 softbank、 楽天、その他MVNO含め、日本のすべてのキャリアで、5Gを含めて、問題なく使用できると思われる。

Xiaomi 14T Proが対応している5G/4Gの通信バンドは以下の通りである。

  • 5G: n1/2/3/5/7/8/12/20/25/26/28/38/40/41/48/66/75/77/78
  • 4G: Band 1/2/3/4/5/7/8/12/13/17/18/19/20/25/26/28/32/38/39/40/41/42/48/66

各社の主要電波帯がバッチリ含まれているが、念のため、以下で各社の周波数帯を表形式で整理した。

4大キャリアの4G周波数帯・バンドへの対応状況

以下の表で、各キャリアが使用している4G LTEの周波数帯を一覧にした。
一般に、各キャリアでメインバンドとして使われている1, 3、またプラチナバンドである8, 18, 19, 28に対応している機種であれば、どのキャリアの回線でも快適に利用できる。

Xiaomi 14T Proが対応しているバンドは、黄色くハイライトしてある。ご覧の通り、メインバンド・プラチナバンドをすべて押さえている。

国内主要BandドコモKDDISoftBank楽天モバイル
1 (メイン)⚪︎⚪︎⚪︎×
3 (メイン)⚪︎⚪︎⚪︎⚪︎
8 (プラチナ)××⚪︎×
11×⚪︎⚪︎×
18/26 (プラチナ)×⚪︎×⚪︎ (au)
19 (プラチナ)⚪︎×××
21⚪︎×××
28 (プラチナ)⚪︎⚪︎⚪︎⚪︎
41×⚪︎⚪︎×
42⚪︎⚪︎⚪︎×

4大キャリアの5G周波数帯・バンドへの対応状況

5Gバンドについても、同様に各キャリアの対応周波数を一覧表にした。
同じく、Xiaomi 14T Proが対応しているバンドは黄色くハイライトしてある。

日本の5G回線を利用するには、n77/78に対応していることが必須だが、Xiaomi 14T Proは両方に対応している。

強いていえば、KDDI回線の5Gバンドと重複が多いため、au, UQ mobile, povoなどのキャリアと組み合わせるのが、最も5Gの恩恵を受けられる可能性が高い。

BandドコモKDDISoftBank楽天モバイル
n77 (Sub6)×⚪︎⚪︎⚪︎
n78 (Sub6)⚪︎⚪︎××
n79 (Sub6)⚪︎×××
n257 (ミリ)⚪︎⚪︎⚪︎⚪︎

※LTE用の周波数を5G用に転用するNR化、いわば「なんちゃって5G」が進められているバンドは省略(n28, n41など)

Xiaomi 14T Proは、最も高速な5Gミリ波(n257)には非対応である。そもそも日本国内で対応しているスマホは少ない。

筆者はミリ波に対応したスマホを使用していたこともあるが、原宿駅の前で一瞬掴んだ以外、一度も使ったことがないので、気にする必要はないだろう。

5000mAhバッテリーと120W急速充電

Xiaomi 14T Proは、5000mAhものバッテリーを備えている。iPhone 16 Proでもバッテリー容量は3,582mAhなので、かなり大きな容量を備えていると言える。

大容量だとその分バッテリー充電に時間を要するが、付属する120Wの充電器を使用すれば、30分ほどでフル充電まで達することができる。

さらに、ワイヤレス充電にも対応しているため、AppleのMagSafe充電器や、Qi規格の充電器でワイヤレス充電することも可能である。

10万円という価格帯で、急速充電、ワイヤレス充電の両方に対応し、大容量バッテリーを備えているのは流石のコスパといったところだ。

OS, インターフェース, プリインストールアプリ

Xiaomi 14T Proは、AndroidベースのXiaomiのカスタムOSである「HyperOS」が使用されている。

現在のところAndroid 14ベースであり、Android 14でできることは全てでき、一部Xiaomiの独自アプリや機能が追加されている。

インターフェースは、一般的なAndroidスマートフォンによくあるインターフェースで、これといった特徴はない。

「App Mall」というXiaomiのアプリストアや、他のXiaomi端末と連携するアプリがプリインストールされている。

また、少数ながら、TikTokやBookingドットコム、Spotifyなどのアプリもインストールされている。Xiaomi 14T Proの購入特典としてSpotifyの無償特典が付随していたり、この辺りはパートナーシップ・広告として追加されているアプリであると思われる。

筆者はXiaomi公式サイトから直接購入したSIMフリー版であるため、プリインストールアプリはそれほど多くない。

生のAndroidそのまま、とは言えないが、いくつかの広告アプリを削除すればすぐ快適に使うことができるようになるので、まあ許容範囲だと感じる。

一方で、Xiaomi独自のアプリの中には、結構使えるアプリもちらほら存在する。

例えば、「ボイスレコーダー」アプリには、「AI字幕」というXiaomi独自のAIアプリと連携して、話者の識別と文字起こしを無料でできてしまう機能がある。

実際に、筆者の声をボイスレコーダーアプリで録音してみると、「テキスト」タブから喋った内容が文字起こしされ、話者、タイムスタンプ、内容が表示された。

こうしたAIアプリを使用するには、Xiaomiのアカウントに登録してログインする必要があるが、こうしたAIアプリがスマホにプリインストールされる時代になったことに感銘を受けた。

総評:10万円のスマホとしてはカメラ・処理能力ともに超Good

Xiaomi 14 Ultraで、ネット上で大きく話題になったライカ×Xiaomiのコラボスマホ。しかし、20万円という価格帯は、いくら写真好きでも、なかなか手が出ない。

そんな中、ついに登場した廉価版ライカスマホ「Xiaomi 14T Pro」は、10万円という手の届く金額感ながら、非常にクオリティの高い写真を、誰でも簡単に撮って出しで楽しむことのできる最高のミドルレンジAndroidスマホだ。

同じく廉価でカメラ性能・CPU/GPU性能が高いXiaomiのスマホといえば、7万円前後で購入できるPOCO F6 Proなどがあるが、POCO F6 Proはおサイフケータイに非対応であったり、スペックは高いが一定の妥協点もあった。

その点、Xiaomi 14T Proは、カメラも良く、iPhone 15 Proにも劣らぬゲーミング性能を持ち、おサイフケータイ対応&マイナポータル対応という、POCO F6 Proの完全な上位互換だ。

ハイエンド機の主要機能を全部盛り込んだアッパーミドルレンジながら、10万円を切る実勢価格は、流石のコストパフォーマンスである。

なお、筆者はiPhone 16 Proも持っているので、様々な撮影シーンでカメラ性能を比較してみたが、さすがにiPhone 16 Proの方が描写力は上だと言わざるを得ない。
16万円のiPhoneは、やはり静止画性能も、ビデオ性能も半端ない。特にビデオの性能には差を感じた。

とはいえ、6万円以上安く買えて、カメラで撮ったっぽいオシャレな写真を手軽に撮れるXiaomi 14T Proは、多くの人にとって十分すぎるクオリティのはずだ。

SNSや友人とシェアする写真は綺麗に撮りたい、スマホの性能に妥協したくない、という現代人の基本的ニーズを全て満たしてくれるスマホとして、検討してみてはどうだろう。



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